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突撃ファイター  作者: SHOW
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第1話:突撃ファイター

SAMOがログアウト不可能になり、その仕様が半ば現実に近付いた頃。痛み、五感が現実と同じレベルになった事で安全な始まりの街に引きこもるプレイヤーが多数出現して攻略が一時中断、市場が荒れに荒れていた頃。SHOWは公になっていないダンジョンに引きこもっていた。痛みや五感の現実化はSHOWにとっては些細な事で、むしろSAMOが現実に近付いた事を喜ぶ有り様だった。


SHOWは現実の世界で、産まれた時から病弱だった。その影響で病院での生活を強いられてきたSHOWは極度の人見知りだ。今では話すのは担当の看護師と医者、両親と妹のみである。七歳位までは隣のベッドにお爺さんが居て良く話し相手になってくれたのだが、ある日の朝起きると死んでいた。それからだいぶ口数も減り、そのまま成長したせいでヒョロヒョロの無口というホラー染みた人間になってしまった。そのせいで話し相手は出来ず、せめてVR世界では友達が欲しいと始めたSAMOだったが、やっぱりコミュニケーション能力に欠けていたSHOWはダンジョンに引きこもってしまったのだ。


SHOWが引きこもっているダンジョンは【ゴーレム塔】という、ゴーレムがわんさか湧いて出るダンジョンだ。ログアウト出来なくなってからはその休憩地帯にテントを張って生活している。


SAMOはスキルを軸としたMMOで、職業レベルを上げたり対応した行動をする事で覚えられるスキルが増える仕組みだ。また、プレイヤーにレベルは無く行動に応じてステータスが上がる様になっている。


ゴーレム塔でSHOWがしているのは、筋トレと防具無し武器無しでのガチンコバトル。加えて火魔法の鍛練。その練習メニューの効率を上げる為に、SHOWは無謀なスキルを装備していた。


装備出来るスキルは8つ。SHOWが装備しているのは、

《下剋上Lv.20》(常時発動)

常に敵の強さが装備者を上回る。レベルに応じて差が開く。


《威圧感Lv20》(ON/OFF可能)

周囲の生き物を威圧する。レベルに応じて効果範囲拡大。威圧を受けた敵は装備者を優先攻撃する。


《不幸の体現者Lv.20》(常時発動)

フィールド、又はダンジョンでの敵モンスターの出現速度が早くなる。その速さはレベルに応じて上がる。


《騎士道精神Lv.20》(常時発動)

装備者を敵と見なした敵モンスターから逃げられない。また、レベルに応じて敵モンスターの逃亡を阻止する。


《的の反撃Lv.ー》(常時発動)

全てに当たり判定を得る代わりに全てに攻撃可能。


《無謀な勇者Lv.ー》(常時発動)

ステータスが上の敵に挑むと成長速度が上がる。そのステータス差で補正が強くなる。


《全身武器Lv.ー》(ON/OFF可能)

装備者は身体の全身で攻撃が可能になる。ただし攻撃力は3分の1になる。


《炎の男Lv.20》(常時発動)

全ての数値の上昇率が火魔法の熟練度に比例して上がる。レベルに応じて火魔法の熟練度の上昇速度が上がる。


の8つ。全てが練習メニューの効率を上げる為のスキルで、そのスキル補正は大変な事になっている。また、SHOWの職業もステータスが上がり易い【武人】になっていて、SHOWのステータスは筋力値と頑丈値と体力値が最早化け物になっていたりする。


因みに【武人】は下級職業。【武人】から【格闘家】や【侍】や【騎士】に派生する。【武人】のレベルが20で上級職業に転職可能になるのだが、職業レベルだけは20が最大レベルではない。ここに何かが隠されているとSHOWは疑っているのだが、今のところ新発見は無い。


SHOWは今日も今日とて日課を開始するのであった。

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