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聖歌の才能がなくて退学寸前ですが、アニソンなら世界最強⁈  作者: さんご


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その9.王子様と古い呪い

大いに不満だが、退学は保留となった。

クーガを治療したことと『解呪』をひとつした事の功績が認められるから…らしい。


「ひとつ?」

「これは古くからある呪いで、呪いが発動すると命を3回狙われるんだ。」

「お父様が教えてくださいましたわ。

助かった者は過去にいない強力な『呪い』だと」

ルーナが身震いして言う。


学園長と問診を終えた先生が去った後、医務室にはわたし、クーガ、ルーナの三人だけ。

「詳しく…事情を聞いても…いいものなんですかね?」

わたしは恐る恐る聞く。

「彼女は知っているようだし…もう巻き込んでしまったのだから説明しよう。」

クーガは姿勢を正して言う。

「私は見ての通り獣人の国の出身で…」

「ええ!」

「驚くところではないと思うが…」

「そうですよね。すみません。

続けてください。」

わたしは首をすくめて自分の思い込みの激しさに反省する。

そしてクーガの美しい毛皮と肉球は『解呪』されても失われない事に歓喜した。


「獣人の国セレネの元第一王位継承者クーガ・アリンガム・セレネである」

「王子様!」

「元…だけどね」

クーガは苦笑する。

「父王が5年前崩御されて成人していなかった私は継承権を失った。」

ん?アニメからの知識だけど…そういう時は代理を立てて成人してから継承するものではないのか?

「この国とは事情が違ってね…『子殺し』を許してきた国なんだ」

あっ、知ってる!

ライオンのボスが入れ替わる時、新しいボスが前のボスの子供を殺してしまう習性…。

「現王は、父王の弟だった方で…そんな顔をしないでくれ。

アニカは優しい子だね。」

クーガが私の頭をポンポンする。

フワッフワの肉球で!

ありがとうございます!

「人の頭に手を置くなんて失礼な行為ですのよ!」

ルーナがむくれて言う。

「気にしないでください」

私がルーナの頭を撫でる。大人しくなるルーナ。こんなもんだ。


「前王の子を処刑する『子殺し』が国の繁栄のためとされてきたのは数百年も前の話で

今は王位継承権剥奪だけのはずなんだが…

古くから王家にかけられていた『呪い』が発動したんだ。」

クーガはゆるく開いた襟をさらに広げ首をさらける。

そこには星の模様があった。

「呪いを受けた印だ。」

人より太く長い首。

美しくなめらかな毛に飾りのように模様は二つ並んでいた。


「国でも色々と調べたのだが、

“呪いは三度襲ってくる。逃れた者はいない”という一文を見つけたくらいで

『解呪』の方法は何ひとつわからなかった。

ルーナの父君はすごいですね。」

突然話をふられたルーナは

「ええ、大好きなお父様です!」とどうでも良い情報をくれた。


「ルーナのお父様は『呪い』について知ってたの?」

丁寧な聞き取りをしないと彼女は有益な情報をくれない。

「わたくしも知っていましたわ!」

「どうして?」

「絵本がありますもの!」

自慢げに言う。

「古い手描きの絵本で

獣人の国で手に入れたお父様の貴重なコレクションですわ!

幼い頃読み聞かせてもらっただけなので内容は忘れてしまいましたけど」

それ、知ってたって言っても良い案件かな?

絵本か…『解呪』の方法とかも描いてあったりするのかな。


「その本を譲っては…いえ、読ませてくれるよう

父君にお願いしてはくれないか?」

クーガがルーナに懇願する。

悪い笑みを浮かべるルーナ。

純粋に性格が悪くていらっしゃる。


「もちろんだよねルーナ。友達の為だもんね!」

私が助け舟を出す。

「トモダチ…」

「親友のわたしからもお願い。」

「シンユウ…」

目がキラキラしだすルーナ。

わたしはクーガに目で合図を送る。

察したクーガは申し訳なさそうな表情をつくる。


「頼れるのは友であるルーナしかいないんだ」


「お任せあれですわ!」

クーガやるじゃないか、その表情で言われたら

わたしもイチコロだ。



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