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聖歌の才能がなくて退学寸前ですが、アニソンなら世界最強⁈  作者: さんご


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14/15

その14.獣族の祝福

開かずの間の前にて、

クーガが私の手を自分の手で包み目を合わせて言う。

「魔法には色も形も匂いもあるのだよアニカ。」

クーガの神秘的な金色の目が光る。

「人のように魔法を使えない我々獣族だが感じる事には長けている。」

膝をつき私の手の甲に口付けを落とす。

王子様みたいだ!

いや、王子様だけど!

突然どうした⁈

固まる私。

「祝福を与えることはできる。」

にこりと微笑むクーガ。

「アニカ、開かずの間を見てごらん」

固まる私をお構いなしに促すクーガ。

普通?普通のことなの⁈


ルーナを見ると…布をかぶってる。

ルーナのパパのノアもだ。

「なんですの⁈急にシーツが降って来ましたわ!」

「洗濯物が飛んできたのかな?」

窓も空いてないし、廊下の奥なのに?

目の端にイグルーが見えた。

やつの仕業か。なんで?

「祝福は気軽に与えるものではなくてね。」

人差し指を立てて唇に当てる。

うーん。可愛い。

深く考えるのをやめてしまう。


クーガに言われたとおり開かずの間を見ると

ドアノブが淡く光ってる。

いや、部屋全体が仄かに光ってる。

特に強いのはドアノブ。

ノイズがかかっているように見える。

目を凝らすと光ってる中に読めないが、文字らしきものが見える。

「それがドアにかかっている魔法だよ。」

「クーガさんには魔法がこう見えていたんですか?」

「うん。

アニカが歌うと花びらが飛ぶように魔法が舞うんだ。」

不思議だ。

魔法に色や形があるなんて。

匂いまではわからないけど

見えるなら対処できるんじゃないかな?

わたしはロボットが出てくる勇者の『アニソン』を歌った。

優しく、力強い歌。


わたしの周りに青い不定形の光が数十個、灯る。

親指ほどもないその光は漂い出す。

やがて歌に合わせて舞う。


ドアノブの魔法を解除するよう気持ちを込める。

だが、なかなか解除できない。


「ドアが開くよう、目的を明確にした方がいい。」

クーガがアドバイスをくれる。


そうか…


……開け。


単純な言葉ほど強く反応するらしい。


ドアが勢いよく空いて

ドアノブの魔法はかき消えた。


「やりましたわ!

さすがアニカ〜」

ルーナが抱きついてくる。


「まだまだ序盤だけどね」

他人事だなルーナのパパ。


「とても美しい」

クーガが目を細めて言う。

うん。わたしの魔法てば綺麗。

「見えるようにしてもらって、うれしいです」

素直に言えたが同時に、

クーガの唇が触れた手は包帯を巻いてしばらく洗わないでおこう…なんて

台無しなことを考えてしまった。




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