もしかしたら、そんなこともあるかもしれないね、というお話 ~トキソプラズマ~
ごきげんよう、ひだまりのねこですにゃあ。
さて、ここなろうの世界においては、年末恒例のラジオ大賞が始まっています。
用意されたキーワードを使って1000文字以内のショートショートを書くわけですが、そのキーワードの一つが『たまご』ひらがななところが親切ですよね、卵、玉子どちらでも使えるし、もっと別の意味でも使用できます。
今回、私は『たまご』をキーワードとした作品で、トキソプラズマ感染症をテーマにして作品を書きましたが、良い機会なのでこれに関するエッセイ書こうかなと思いまして。
だってほら、私猫ですし。
とはいえ、トキソプラズマは割と有名ですし、作品になっていたりもするので、雑学的なエッセイにはしません。完全に妄想エッセイですので予めご了承ください。
一応、ご存じない方に簡単に説明しておくと、トキソプラズマは寄生性を持った単細胞生物で、いわゆる原虫に分類されます。マラリア原虫とか有名ですよね。
サイズは5マイクロメートル(1000分の一ミリ)前後で半月状の形をしています。
彼らはいわゆる寄生虫の一種ですので、宿主が存在します。
終宿主が猫(猫科)、中間宿主が人間や豚などの恒温動物です。
オスメスの区別があり有性生殖で産卵を行なうのは、猫科の腸内のみ、ただし、無性生殖でも増殖出来るので、人間の体内でも普通に増殖して全身に広がります。
日本ではなんとなく怖いイメージが強いですが、健康な人でしたら免疫でほぼ症状は抑えられるので必要以上に恐れる必要はありません(どんなものでもそうですが、危険が無いわけではありません。免疫が低下している病気の方が感染すると重症化する可能性もあります)
一度感染すると生涯にわたって抗体を獲得できるので、将来子どもが欲しいと思っている方は、元気なうちに猫を吸いまくって抗体を獲得しておくのも一つの考え方としてあります。猫に触れたことが無い状態で妊娠中に母体が初感染すると胎児に影響がでる恐れがあるからです。
さて、前置きはこのくらいにして、実はこのトキソプラズマさん、驚くべきことに全人類の三分の一以上が感染していると推定されています。
日本では感染症法に規定されていないので正確な実数はわかりませんが、世界的にもかなり少なく、数パーセント~10%程度ではないかという推定があるのですが、ブラジルやフランスなどは80%以上の人々が感染しているという状況。
安心しましたか? 日本人で良かったって普通は思いますよね?
でもですね、ここからが小説のネタにした部分なんですが、トキソプラズマに関しては世界中で様々な研究が行われていまして、その中にはマジか!! と思うようなものもあったりします。
ざっくり挙げて行くと、感染している人は、外見が魅力的で性的パートナーが多いらしいというデータ。感染者はすっきりとした小顔になって、左右の揺らぎが小さいそうです(美形に見える)
さらに性格も、社交的で明るく行動的になって、肉体的にも大きく強くなるんだとか。
そんな馬鹿な、って思いますよね?
でもね、トキソプラズマに感染したネズミや鳥は猫を恐れなくなって捕食されやすくなるという話もありますし、ラットの実験では感染した個体はパートナーに選ばれやすかったそうです。
現時点では科学的な裏付けが不足していて俗説どまりですが、可能性としてあるというのは否定できません。
以前は、人から人への感染はしないとされていたんですが、近年、動物間では性行為で感染するという例が報告されているんですね。他の哺乳類で感染するなら人間でも同じことが起きている可能性はあります。
トキソプラズマさんとしては、宿主を魅力的にして性行為によって更なる勢力拡大を狙っているわけですね。さすがトキソプラズマ先輩、半端ないっす。
そして、ここからが妄想パートですが、実は私サッカーが大好きなんです。
トキソプラズマ感染率上位の国を見てください。
ブラジル、フランス、アルゼンチン、ドイツ、スペイン
わかります? 見事にサッカー強い強豪国ばかりなんですよ。
これ、絶対にトキソプラズマさんのお力ですよね?
サッカーだけじゃなくて、性的な魅力も高いし……。
知ってます? サッカー同じくらいの実力なら、ブラジル人だというだけで、日本人の十倍から百倍の価格で買われるんですよ? トキソプラズマさんパワーおそるべし。
ずっと不思議だったんですよ、日本人って真面目だしよく働くし、頭だって悪くないし、礼儀正しいし優しい人が多いのに世界的に性的な魅力低いですよね? いや、評価は高いんですけど、友人にするなら良いけど、恋人としてはちょっと……的な?
近年日本サッカーのレベルが劇的に上がってますけど、海外に行った選手、身体が一回り大きくなって日本に居た頃よりも別人のように魅力が増す選手結構います。
もしや……海外でトキソプラズマに感染した影響じゃあ……なんて思ってしまったり。
もちろん科学的な根拠はありませんし、あくまで妄想ですけれど、夢とロマンはありますよね。
ローリスクハイリターンに賭けてみるのも、もしかしたらアリなのかもしれません。
とはいえ、感染症には違いありませんので、くれぐれもご注意ください。
自分は良くてもご家族や周囲の大切な人に影響が及ぶこともありますし、良いことばかりではなく、統合失調症になりやすいなどの可能性も指摘されています。
人はなぜ猫の魅力に憑りつかれているのか?
もしかしたら……トキソプラズマ先輩のせいかもしれませんよ?
にゃふふ~(*´艸`)