交渉と説得
こんばんは。
本日あまりストーリーを進められていません。
異世界転生、異世界逆転生。
そんなものを徒然なるままに海底ます。
そろそろ大学院勉学も飽きてきたので、
海外逃亡したい・・・・。
※
アルス大陸にある重氏族の後継である面子が揃う機会なんて、そうあったものではない。重士族は神の一族であり、アルス大陸内で人の国がどう争おうと、人の世に関与しなかった存在だ。人の子の争いに関与することは、戦乱の時代エヴァを契機に完全に禁じられた。
よって神々は集わない。
そうなっていった。
よって神々である貴族は滅多にその姿を現すことのない絶対的な存在であることを、アルス大陸の生き物すべてに知らしめてきたのだ。
「我が水の精霊全てを糧とするラン・シールド一族に乗り込んでおきながら、ーーかつて我が一族を海底深くに沈めた理由を作った魔女ソフィアと、我々ばどう接すればいい?」
ウィンジンが姿を現して、水で出来た壁は彼の感情そのままに尖っている。いつでも凶器になることを、サナレスは感じていた。
「違うの、ウィンジン。あなたたちが思っている魔女ソフィアは、世界を滅ぼすなんて、そんなことはしていない」
リンフィーナはサナレスの背後に隠されながら、必死で主張を続けている。力一杯、彼女の姿を後方に隠していなければ、無防備にも震えながら前に出ていきそうな勢いである。
「さて、私には歴史の真実を知る出立てがないんですよ」
サナレスは肩をすくめた。
「兄様っ!」
違う、ソフィアではないと主張するリンフィーナは、サナレスの背中の衣服をぎゅっと握り、拳を当ててくる。
だがサナレスは構わなかった。
「人となりを知って、人となりから歴史を決定づけるなんて、私には到底出来ない」
「同感だ」
望む、望まないに関わらず、長年生きる生命として寿命を与えられた自我は、ウィンジンと多少通じる部分があった。だからこそサナレスは、感情で過去に何があったかを判ずるリンフィーナを愛しく思う。
「魔女ソフィアが何をしたのか私にはわからない。貴方の氏族を千年も海中に沈め、アルス大陸を沈めたかもしれない」
サナレスは冷静だった。
「でもひとつだけ言いたいこともあるんだよねぇ」
サナレスはウィンジンの前に一歩でる。
「でも彼女が貴方の氏族に悪いことをしたとか、世界を沈めたとかっていう、証拠もないんだよ。ーー私は証拠のない者を、過去の風習やら決め付け、思い込みで処刑するのにも同意できないんだ」
「ーー」
ウィンジンはじっとしていて言葉を発しない。
「だからジャッジするために、魔女ソフィアの側にいることを約束した。そしてそれを有言実行しているのだが、ーー何か?」
「口は達者なようだが、ずっとは一緒にいなかった」
「その間、貴方の氏族に何か問題が?」
「疫病が蔓延している」
「疫病だなんて、貴方がおっしゃるんですか? 海底でも住めるように進化した氏族のお言葉とも思えません。人にとっての魚人化なんて、進化だとお笑いください」
サナレスが語ると、リンフィーナはぎゅっと背中にしがみついてきた。
「病気、じゃないの? それにこのところ続いている地震とかーー」
「病衣じゃない。元に戻りたければ、そうできるよう研究すればいい。地震ってのは、本物の神々の領域だろ? 我々偽りの神々の領域じゃない」
我ながら禁句を口にしている自覚はある。人にとって我々偽りの神々の血を引く王族貴族は、本物だと認識されているからだ。
ウィンジンも一歩前に足を進め、近づいてきた。
リンフィーナがビクッと反応し、勇ましい彼女はまたサナレスの前に出ようと力を込めている。
「で、ウィンジン、貴方の考えをお聞かせいただきたい。偽りの神々という氏族を背負う、総帥としての意見ではなく、貴方自身の意見を聞きたいんだ。ラーディオヌ一族なんてものを背負うアセスという総帥と、そして私と、対話する機会を持てないものかな?」
「よかろう」
偽りの神々シリーズ紹介
「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
「封じられた魂」前・「契約の代償」後
「炎上舞台」
「ラーディオヌの秘宝」
「魔女裁判後の日常」
「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
「異世界で勝ち組になる取説」
「戻った場所は、異世界か故郷」
シリーズの9作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー




