【第8話】無理な願い
「 」人の言葉
( )心の声
『 』魔の言葉
《 》念話
であらわしております。
桐屋鈴はエレベーターに入ると四階のボタンを押して、姫野雷人がエレベーターに入ったことを確認してドアを閉める。
「はぁーー。」
姫野雷人はその場でしゃがみ込む。
「大丈夫ですか?」
桐屋鈴は姫野雷人が心配になり、しゃがむ。
「あぁ、大丈夫。ちょっと安心して少し力が抜けちゃった……。」
姫野雷人は苦笑いをする。
ピンポーン。
「着きましたよ。立てますか?」
桐屋鈴は姫野雷人を心配をする。
「うん、ありがとう。」
姫野雷人は立ち上がって歩き出す。
桐屋鈴は姫野雷人を個室に案内をする。
「ここですよ。」
ガラガラ、パタン。
桐屋鈴は個室のドアを開ける。
「私は仕事があるから、もう行くね。お腹が空いたら、勝手に三階の厨房に行って。」
桐屋鈴は簡単に姫野雷人に説明をする。
「色々迷惑をかけた。すまない。」
姫野雷人は桐屋鈴に謝る。
「すまないじゃなく、そこはありがとうでしょ?」
桐屋鈴は姫野雷人のおでこをパチンと叩く。
「いたっ、そうだな。ありがと、鈴。」
姫野雷人のおでこは赤くなり、お礼を言う。
ガラガラ、パタン。
桐屋鈴は個室の部屋を出る。
姫野雷人は一人になるとベットにうつ伏せになり、怒りをベットに叩きつけながら姫野雷人は泣き叫ぶ。
「うっ、うっ、うっ、なんで!風月と千風は綾人さんを助けなかった!うっ、お前たちに俺の左目をあげる。だから綾人さんを助けてくれ。って願いをなぜ叶えてくれなかった!なんで…なんで…なんでなんだよーー!!!」
雷人は右手を拳にしてベットを叩き続ける。
「なんで……なんで…なんでだ……。」
姫野雷人は泣きながら言う。
「ライ。お前ら人間と同じように我らにも出来ないことと出来ることがある。」
姫野雷人は急に声をかけられ顔を上げる。
正体が分かるとベットの上に座る。
声をかけてきたのはオレンジ色の丸い物体。それは部屋の中をずっと動き回っている。
「風月か……。どういうことだ?」
姫野雷人はオレンジ色の丸い物体に話しかける。
「人間の体の一部で願いを叶えることは出来ない。願わずにもらうことはできる。我と千ちゃんは桜宮林の守り精霊。桜宮林の人たちの健康は叶えられる。すまない。あやさんを助けることが出来なくて……すまない。我もあやさんを救いたかった……。」
オレンジ色の丸い物体は後悔で薄いオレンジ色になる。
「……そうか………。無理な願いを言ってすまなかった。なぁ、風月。」
姫野雷人はオレンジ色の丸い物体に言う。
「なんだ?ライ。」
オレンジ色の丸い物体は姫野雷人に返事をする。
「俺の両目を一つずつ風月と千風にあげるって言ったらどうする?願いは……桜宮林の人と俺たちの元から姿を消した八重烏泣月の健康と笑顔だ。」
姫野雷人はオレンジ色の丸い物体に言う。
「っははは。ライ、お前ってやつは本当に面白いやつだな。この先一生、妹の顔やみんなの顔が見ることができなくなる。それでいいのか?」
オレンジ色の丸い物体は笑い、姫野雷人に確認をする。
「風月は優しいね。」
姫野雷人はオレンジ色の丸い物体に言う。
「は?優しくねぇし!」
オレンジ色の丸い物体は姫野雷人に言う。
「俺たち、祓魔師は消耗品だから………。」
姫野雷人は本音を漏らす。
「我はお前だけでも……(生きていて欲しいのに………)。」
オレンジ色の丸い物体は姫野雷人に生きて欲しいと思う。
「……風月、今回の怪我で左目は弱視になった。風月と千風は知らないと思うが、俺は三歳で剣術を習っている。それも目隠しをした状態で……だ。俺は両目が見えなくても戦える。風月、心配しなくても良い。」
姫野雷人はオレンジ色の丸い物体が心配しないように言う。
「ライ、お前が覚悟しているなら、何も言わない。両目、ありがたく受け取るぞ。ライ。」
オレンジ色の丸い物体は姫野雷人のおでこにキスをする。
姫野雷人は意識を失う。
姫野雷人は赤い涙を流し、ベットに倒れる。
パタン。
「ライ、本当にありがとう。あやさん、キュウとライが見てきたものを千ちゃんと一緒に守っていくよ。ライ、じゃあな。」
オレンジ色の丸い物体は姿を消す。
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