【第6話】バイバイ
「 」人の言葉
( )心の声
『 』魔の言葉
《 》念話
であらわしております。
姫野雷人はシャーロイ・アイリーの願いのおかげで長屋綾人のモヤから脱出することができた。
「…………予想の範囲内だな。あはは、絶望し、泣き叫ぶ顔、怒りに満ち溢れている顔というものは見ていて楽しいな……。」
グレンは姫野雷人が長屋綾人のモヤから脱出するのを見て少し驚いて言う。
姫野雷人はその場で目をゆっくり閉じて大きく深呼吸をして、目をカッと開く。
姫野雷人の目には余計なものは目に入れず、長屋綾人の姿だけを見つめている。
「綾人さん。今、楽にします。」
姫野雷人は刀を構え、迷いのない刃先を長屋綾人に向ける。
「はぁー、はぁ!」
姫野雷人の刀は長屋綾人の体を切る。
『痛いなぁ!』
姫野雷人は長屋綾人に左目と左肩をムチのようなもので叩かれる。
ベシッ!
「………………。」
姫野雷人の左目と左肩から血が出ている。
「……楽しいな!綾人さん!もっと遊ぼうぜ!はぁー!はぁ!」
姫野雷人の一撃が長屋綾人を仕留める。
長屋綾人の体はパラパラと体が崩れていく。
「おやすみ、長屋綾人さん。はぁ、っ、はぁ、はぁ。次はグレン!」
姫野雷人は汗と血を流しながら、グレンを睨んで言う。
「っはは、……そんな体で戦うのは俺的に好ましくない。姫野雷人のお仲間もちょうど来たみたいだから、俺はここでおさらばだ。バイバーイ。」
「いってぇ……。」
姫野雷人は木に寄りかかって、血が大量に出ている左肩を抑える。
不知火景はすぐ姫野雷人の元へ駆けつける。
「雷人!お前、何かあったら言えって言ったよな!このバカ!」
不知火景は泣きそうな顔と震えた声で言い、姫野雷人を本当に心配をしていることが分かる。
「……ごめん、景。そっちの状況は?」
姫野雷人は自分のことはお構いなしに状況を把握するために不知火景に聞く。
「あぁ、全員無事だ。今、紅乃のこっちに来てる。雷人、任務報告はオレがやっておく。雷人にも後で報告をするから。頼む。」
不知火景は姫野雷人のことを心配し、姫野雷人の仕事を担う。
「はぁ、景なら任せられるか……。分かった。」
姫野雷人は不知火景なら任せることができると思う。
「あと!鈴さんに報告だ!」
不知火景は姫野雷人に怒るように言う。
「は〜ぁ?絶対に報告するな!」
姫野雷人は突然不機嫌になる。
「ダメだ!」
不知火景は姫野雷人の言うことを聞かずに誰かに電話をする。
プルルル。
「こちら、夜烏総合病院です。」
電話口から女性の声が聞こえる。
「その声って、鈴さん?」
不知火景は桐屋鈴と話す。
「はい、そうです。景さん。任務中だと思いますが、怪我をされた方がいるのですか?」
桐屋鈴は淡々と話を進める。後から来た夜宵紅乃は黙って聞いている。
「はい。姫野雷人が左目、左肩を出血しています。怪我人は一人です。」
姫野雷人は分かりやすく姫野雷人が怪我をしている部分を言う。
「はぁ、分かりました。雷人さんにこれ以上無茶をすると治療しないと言ってください!」
桐屋鈴は少し呆れた口調で言う。
「聞こえたか?雷人。」
不知火景は電話で言われたことを聞こえたかと姫野雷人に言う。
「あぁ、聞こえたよ………。」
姫野雷人は嫌そうな顔をして言う。
「はぁ、転移の札はお持ちですか?」
桐屋鈴は不知火景に札を持っているかを聞く。
「持ってます。」
不知火景は桐屋鈴に言う。
「りっちゃん、一部屋、空いてますか?」
電話の向こうでもう一人の人に話しかける。
「空いてますよ。」
女性か男性か見分けがつかない声が聞こえてくる。
「景さん、その札で病院に来てください。準備があるので切りますね。」
桐屋鈴は不知火景に言う。
電話が切れ、不知火景は姫野雷人と夜宵紅乃に言う。
「夜烏総合病院に行くぞ。札の準備するぞ。」
姫野雷人、不知火景、夜宵紅乃は札の準備をする。
「雷人〜、動けるか??」
不知火景は姫野雷人に言う。
「……っ、景〜、肩貸してー。」
姫野雷人は不知火景に言う。
「はぁ、しゃあねぇな。」
不知火景は姫野雷人の右腕を引っ張り、不知火景の肩に姫野雷人の右腕を乗せる。
「せーの!」
不知火景は姫野雷人、不知火景、夜宵紅乃の三人で言えるように言う。
「「「夜烏総合病院へ」」」
姫野雷人、不知火景、夜宵紅乃は同時に紙札を握りしめて、言う。
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