その後 第二部へ 水の星の神々
遥か遥か遠き星にて
竜宮城内 最奥 竜王の間
冷水、温水、空から流れ落ちるような水が壁面を彩っている間だった。
「姫……? 水淼の龍族とは何でありましょうや」
魚神の変化の魚の頭をした長老の声に、乙姫は遥か昔に浦島太郎が言った言葉を静かに説明しました。
「水淼の龍族……。それは、この本星にいつの間にか住み着いた。水を呑み干す龍の総称です。あの日、水の失われた地に現れた龍は、その一つだと言っていました。本星を危機に晒し、地球へと侵略をしなければいけなかった。けれども、もう水が失われることは……ない……と、思いたいのです」
「では、きゃつらは非常に大勢いると?」
しかし、定かではないと乙姫は言って皆に頷いた。
魚神の変化の魚人たちは、大勢いる。
天井から舞う木の葉は、今は秋の枯葉であった。ハラハラと落ちる枯葉は、乙姫たちの沈痛な気持ちを少しは慰めているのだろう。
「もう……水がなくなることはないと思いたい……のです……」
乙姫の側近の四海竜王の北龍が具申した。
「この星に来た武の協力を求めましょう。さすれば私たちだけでも退治してみせましょう」
「姫。それでも無理のようじゃ。まっこと水淼の龍族は厄介な生き物で、恐らくこの地から離れた水晶宮におわす竜王を倒すのが一番かと……本星の水の無くなる前に、まずは地球へと急いで行きましょうや。あの星から剛の者を全て呼び……」
乙姫は頷いた。
今度はすぐに決断ができた。
もう何百年前の乙姫ではないのだ。
そう、乙姫は変わったのだ。




