序章
初投稿です! 暖かい目でお読みください。。
突然視界が真っ暗になって、何も聞こえなくなった。
居間で一人、モナカを食べていたはずの私は、暗闇の中に飛ばされたようだ。
「え、どういうこと?」
そう尋ねると、いつもより高い自分の声がこだまして、耳に残った。
助けて。
そう願った瞬間、神様の声がした。名乗られたわけではないのに、なぜかそれが神様だという事実がスッと入ってきた。
「残念ながら。貴様はたったいま死亡した」
初対面の神様は、ありえないくらい非情なことを言う。
「なんで? どうして」
納得がいかなくて、思わず叫んでしまう。私は、ただモナカを食べていただけだ。確かに深夜におやつを食べているという罪悪感はあったが、それだけだ。別に人に迷惑をかけていない時点で罪というほどの罪を犯していない。
神様に訴えようとしたけれど、まるでこっちの話を聞いていない。
「とにかく貴様は運命の悪戯によって死亡した。が、ちょっと可哀想でもある。
そこでだ!貴様にスペシャルチャンスを与えよう。メルヘン皇国の第一皇太子アルヴィン皇子を殺した瞬間、貴様を元の世界に蘇らせてやろう。ただし、17歳の誕生日までにこのミッションを行わなかった場合、全てが無効になるぞー」
え、待って待って。めっちゃ話進んだ! メルヘン皇国ってどこ? 私、地理はそこそこだったけどそんな国覚えてない。あと、アルヴィンって誰だよ? 殺す殺さない以前に、私にそんな洒落た名前の友人はいないっ。
というより、このままだと死因がモナカになってしまう。私の好きなモナカに、そんな不名誉な傷を負わせたくない。
「死因は? 死因を教えてよ!」
私がそう叫ぶと、神様は落雷のようなエフェクトとともに言い放った。
「死因はモナカの食べ過ぎだああああああ!!」