大穴予想
『真犯人と名乗る人物』が、
もし、これを書いたのなら、
とりあえず、彼を信用してみようかな? と私は考えていた。
ジェラルミンケースを開けると、
小さな紙袋が、ギッシリと、詰め込まれていた。
何故?
これを知っていたら、
真犯人の可能性が有るのか?
と言うと。
感想で御指摘された通り、
「銀行が袋詰め作業を行っていた」
と考えるのが、
最も辻褄が合う。
でも、
探したのだけれど、その様な記述は見つからなかった。
出て来るのは、
一万円札が〜枚で、
千円札が〜枚だから、
全てのお金をジェラルミンケースの中に入れると、
その総重量は約90キロ。
これには、給料袋五千枚の重さが含まれていない。
世間の人は、皆、
(帯封された札束が、ジェラルミンケースの中に整然と並べられていた)
というイメージを持っていたようだ。
三億円事件は、
抜群の人気で、様々な採り上げられ方をした。
例えば、
天下のジ○リーが主演したドラマ『悪魔○ようなあいつ』では、
ジュ○ーは、
莫大な量の札束を隠し持っているが、
そこに給料袋は、決して見られない。
「ジェラルミンケース三個の総重量は90キロ」
これを、わざわざ発表したのは警察だから、
情報操作だったかも知れないが、
広く信じられたのは、
やはり、
常識に合っていたからだろう。
硬いジェラルミンケースの中に、
30キロ近い重さの大量の封筒を、
詰め込んで移動させたら、
その重さで、
封筒が折れたり、シワが付いたりする可能性が高い。
銀行が、
業務で請け負って、御客様に御渡しするのに、
流石に、シワの付いた給料袋は無いだろう?
もし? 仮に?
銀行が袋詰め作業を請け負っていたとしたら、
こんな方法が、考えられる。
給料袋は、ニ重構造だった。
銀行では、
お金を内袋に詰め込み、
工場に運んでから、
外袋に内袋を入れる。
つまり、
『外見さえ綺麗なら、問題無いだろ』という発想。
この三億円事件が起きた事で、
「給料の銀行振込は、労働基準法に触れない」
という最高裁判決が出た。
営業時間外だからといって、
ATM手数料を取るのは、完全な違法行為なんだが。
本当! 日本の裁判所は腐り切っているよな!
結果論から判断すると、
もし? 仮に? 給料袋が二重構造だったとしたら、
三億円事件の銀行側の真の狙いは、
【袋詰め作業の手間・暇・コストを削減し、
しかも、
労働者からも、手数料を搾取する】事だったのだろう。