過剰サービスの謎
1968年十二月十日、
日本信○銀行国分寺支店を出発した現金輸送車が狙われ、
三億円が奪われた。
ここで不思議なのは、
この現金輸送車が、
銀行の支配下に有った事だ。
普通、
銀行でお金を下ろす時には、
預金者が受け取りに行く。
何故?
銀行は、三億円もの大金を、○芝の府中工場まで、
わざわざ持って行ったのか?
その輸送途中に奪われたのだが、
保険が掛けられていたため、
銀行は、
損失を補填出来た。
へっ?!
わざわざ保険を掛けてまで、
何故? 運ぶ?
東○に受け取りに来て貰えば?
ついでに、
その保険を受けた保険会社は、
海外のシンジケートに保険を掛けていて、
日本国内の被害額は、
極少に抑えられた。
へっ?!
何故? わざわざ保険を掛けてまで、
保険会社は、
銀行の申し出を受ける?
断れば済む話では?
しかも、
事件の四日前、
つまり十二月六日に、
脅迫状が届いた。
「十二月七日午後五時に、女子行員に三百万を持って来させないと、巣鴨の国分寺支店長宅を爆破する」
ここで話がズレるが、
銀行相手に爆破予告事件を引き起こすなら、
今だったら、
最低でも一億円くらいは要求しないと、
説得力が無いだろう。
三億円は、
爆破予告事件の要求額三百万円の百倍なので、
やはり、
『現在の価値は百億円相当』だと見積もるのが、
良さそう。
話を戻すと。
十二月七日当日には、
女子警察官が女子行員に扮して、
三百万円を持って行った。
現場には、当然、警察官が五十名程張り込んでいる。
でも、
誰も現れなかった。
へっ?!
何故? 既に事件が起きているのに、
保険会社は、
保険をそのまま放置しておく?
爆破予告事件を理由に、打ち切れたのでは?
さらに不思議なのは、
銀行側は、
三億円もの大金を輸送するのに、
何の対策も取らなかった事だ。
既に事件が起きているのだから、
非常時なんだが。
事情を説明して、
○芝に受け取りに来て貰うとか?
輸送の日程を変えるとか?
別の支店が担当するとか?
ここで、
感想でも御指摘が有った
「東○のボーナスの袋詰め作業は、国分寺支店が請け負っていた」
を考えてみる。
これだと、
上記の様な対策は難しいし、
十二月十日のボーナス支給日に、現金輸送が行われた事実も納得出来る。
ただ、
打つ手が無いのなら、
銀行側は、
警察に相談したのでは?
輸送時間は、
たったのニ十分だったらしいので、
ミスタープロ野球の様なパトカーの先導とまで行かなくとも、
警察官さえ見守っていれば。
話はズレるが、
T大の総長の学生寮の訪問時、
パトカーが先導した。
この程度でパトカーを出動させたのに、
爆破予告事件が有って、
何故? 警察は動かない?
要求額三百万円の事件で、
五十名も出動させたのに、
その百倍の三億円で、
何故? 一人も動かない?
現実には、
現金輸送車の前に、
偽造白バイに跨がったニセ警察官が出現した。
爆破予告事件が有ったのだから、
銀行員は、
そりゃー、本物だと信じるわな。
一般人の常識から判断すると、
この三億円事件は、
どう考えても、未然に防げた。
しかし、
最大の疑問点は、
【既に事件が起きているのに、
警察が何もしない】のを、
犯人が知っていた事だ。