お寺に行こう
ある日のこと。私が事務所で煙草をふかしてると、ヤ●男と後輩君がやってきた。
「先生、今日暇ですか?」
後輩君がそう呟く。一応営業時間中ですが、ただ客が来てないだけなんですが(半ギレ)
私の心を察してか、後ろでヤ●男がニヤニヤし出した。はっ倒すぞ。
「実は、散歩に行こうと思いまして」
「へー、いいじゃん。どこまで?」
「軽くジュガオカまで」
私は扉を閉める。すると、ヤ●男が扉を閉める前に足を間に入れて止めやがった。コイツ、こんな時にいらん身体能力を発揮させやがって!
ちなみにジュガオカはセージュ区から15kmあるぞ。4時間ぐらいは歩くぞ。
「離せ!私は仕事中なんだ!貴様ら学生と違って暇じゃないんだ!」
「お願いしますよ、先生!もう先生しか頼れる人いなくて!」
ヤ●男が無理矢理連れ回してるらしい。自分だけ連れ回されるのも嫌だから、犠牲者を探してたようだ。
「大体、なんで歩きなんだ!普通なら馬車を使う距離だぞ」
「いや、なんか馬車だと健康に良くないから散歩がいいって」
「馬車は健康に良くない。そんなことも知らない?常識がない」
ヤ●男が喋ったと思ったら、そんなことを言い出した。常識がないのは私じゃないんですが・・・
そんな訳でジュガオカまでやって来ました・・・
遠かったよ(激おこ)
二人は普段から鍛えてるらしく、息切れ一つしていない。異世界人め。
しかもジュガオカまで来て、どこに向かったと思う?寺だよ、寺。
ちなみにこの世界には寺と教会と神殿などがある。それぞれ違う宗派で、皇国には寺と神殿が多い。
基本的に宗教施設は信者でない人でも入ることは可能で、その代わりお布施をいくらか納める必要がある。まあ、納めると言っても100イエン程度でいい。
寺の中に入る。なるほど、結構綺麗じゃないか。
この世界の宗教施設は観光施設としての側面もある。歴史ある建造物は、なるほど、確かに見る価値はある。
これが馬車で来ていたら余裕を持って見れたのに。そう思いながら、100イエンを僧侶に納め、手を合わせ、祈りを捧げる。
パンパンッ
・・・気のせいだよな。隣から手の平を叩く音が聞こえたんだが。
横を向くと後輩君がヤ●男に叩かれていた。
「すみません!この男、常識がなくて!」
どうやら馬鹿がやったらしい。後輩君はキョトンと、している。
一応説明すると祈る時に手を合わせるのだが、寺は静かに手を合わせて、神殿は手を叩くのが礼儀とされている。
後輩君がやったのは神殿式の作法。しかも僧侶の前で堂々とやるもんだから僧侶も笑みが引き攣っている。
この後、後輩君は僧侶から2時間の説教コースを受けていた。その間暇だった私とヤ●男は2時間のヌルヌルコースを受けていた。
新作の投稿を開始しました。この作品とは異なるテイストですが、よければご覧ください。
『エゴイストたち』
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