ギルド会場に行く前に
ギルド会場に真っ直ぐ行こうと思ったけど喉が乾いたので、喫茶店に入って珈琲を嗜んでいます。
『うんっ、美味しい!』
『これはなかなか・・・』
コーヒー豆の素材を活かしています。
砂糖が少ししか入ってないから苦いけど、珈琲らしい珈琲です。
これぞ正しくザ・コーヒーです。
・・・自分でも何を言っているか分からなくなりましたので、話を晒しましょう。
この村は何回来ても風景が綺麗で見飽きません。ほとんどの建物が白色のレンガで統一し、村の中に広い湖があって自然に溢れています。
パパと初めてこの村に来た時はそれはもう驚きました。
そんな事をふと考えながら妹と他愛のない話をし、珈琲を飲み終わってお会計を済ませました。
『美味しかったです! また来ます!』
『ありがとうね、お嬢ちゃん達。また来てね』
『また来る!』
女性店員に手を振って見送りをされ、お店を後にしました。後は寄り道をするのをやめましょう。
私達は今度こそギルド会場に入りました。
◯
小さなギルド会場に入ると、受付の方がいました。他には誰も居ません。
ここのギルド会場の経営事情は大丈夫なのかな?パパが言うにはこの村にはほとんど冒険者がいなく、他の町から来た人がモンスター退治をした時に寄るくらいみたい。
いちよ依頼書が貼ってある掲示板もありますが、弱小モンスターの依頼しかないみたいです。
まぁ、それだから親の許可が下りたんだけどね。危険な依頼を受けれないのでそこが安心なんでしょう。
私は妹と掲示板を睨み、なんの依頼を受けるか相談しました。
『どうしよっか?』
『何を受けよう・・・』
依頼書に書いている内容は【ゴブリン退治】【スライムの討伐】【薬草取り】の3つしかありません。少ないよねうん。
話し合いをした結果、無難にゴブリン退治をする事にしました。
掲示板に貼ってある依頼書を破って取り、渋い受付の男性に申し込みました。
『ゴブリンの居場所はこの村の付近にある畑に出没している。 弱いモンスターだが気を付けろよ、可愛いお嬢ちゃん方』
『うん、心配してくれてありがとうおじさん! それでは行って来ます!!』
敬礼をしたら何故か笑われてしまいました。
何故でしょう? まぁ、それは気にしない方向でいきましょう。
『それじゃあ、ゴブリン退治に行こっか。フェル!』
『うん! 頑張る!』
私達は村を出て数十分歩き、畑がある場所に向かいました。