第7話 初めての外出
おはよう!みんな朝だよ!
今日も天気がいいね!
こんな天気の良い日に村の中に引きこもるのはもったいなさすぎる!
みんな外に出ようね!
え?どうして朝からこんなにテンションが高いのかって?
それは今日初めて村の外へ行くことができるからに決まっているだろ?
昨晩は魔力切れのせいかぐっすり眠ることができたけど
朝は目覚めすっきりだったよ!おはよう!
よし、下の階へ降りる前にまずはぐっすり眠っちゃってる妹を起こさなきゃだ。
「おーい、リリィ。朝だぞーおきろー」
妹のほっぺをつんつんしながら起こす
「お姉様・・・大好きですわ・・・ムニャムニャ・・・」
こりゃだめだ、完全に深い眠りについている。
リリィも見たところ魔力切れによる心配は特になさそうだ。
よし、こうなればこちょこちょの刑だ!妹よ!
俺は妹の布団を思い切りひっぺがし勢いよく両手を脇の下へ潜らせる
「こちょこちょこちょー!」
「うへっ!?あひゃ!お姉様!?あはははは!やめっ・・・!あは!あは!」
相変わらず我が妹は良い反応をする!だがやめない!それがいいのだ!
「もうやめ・・!あははは!お姉様ぁ・・・!!」
途中からリリィの息づかいが荒くなってきたのでそろそろ限界のようだ
仕方が無い、今回はこれぐらいでやめよう
「よし、リリィおきた?」
「はぁはぁ・・・はい、お姉様・・・はぁはぁ」
「じゃあ朝ご飯たべにいこ!」
「はい!お姉様!」
俺たちは階段を降り、リビングへと向かった
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朝食を食べ終え、着替えなどの身支度を済ませた私たちは
シルバーと共に村の出口に来ていた。
「どうだ?初めてユク村の外へ行くんだ、楽しみか?」
「「うん!」」
多分この時の俺とリリィの目はすっごくキラキラしていたんだと思う
なんてたって初めて村の外にいけるんだもの
「お!そんなに楽しみかー!そうだよなー俺も小さいとき
初めて村の外へ行ったときはわくわくしたもんだ」
だがな、とシルバーは言葉をつけたし続けていった。
「村の外には魔物がでる。どんなに安全な場所だと言われているところでも
運が悪ければ誰でも死ぬ。
だから今から言うお父さんとの約束は絶対に守ってくれ、いいな?」
今までに無い程の父シルバーの真剣な顔をみて
俺たちは「うん!」と力強く頷いた。
内容をまとめると約束は3つあった。
一つは、外にいる間は何があってもシルバーから離れないこと
二つは、魔物を見ても悲鳴をあげたり逃げたりしないこと
三つは、どんな時でも仲間を大切に
だった。
至極当たり前のことしかいっていないが
人間、恐怖に支配されると自分でも考えられない行動をしてしまうものだ。
生前みたホラー映画で、恐怖のあまりに錯乱してしまい
仲間を誤って殺してしまっただなんて
ものもよくあったぐらいだしな。
「父さんとの約束だぞ!」
と言いながらシルバーは拳を俺たちの方へつきだした
俺たちも真似をして拳を前へつきだし
三人で拳をこつんとぶつけ合った。
この世界での約束はこうやって行うのだそうだ
なんかシンプルでかっこいい
「またせたなシルバー!」
三人で話していると、父に話しかける人物が二人やってきた
「やあ、俺達も今来たところだぜ、ジャック、セリンヌ」
ジャック、セリンヌ。二人とも私たちも見知った顔だ
ジャックおじさんはよく家に魔石や遊び道具などを届けに来てくれる
優しいおじさんのイメージだ。
だが今日はいつもの軽装な服装とは違い、鉄の鎧を着込み
長剣を携えたいかにも戦士って感じの雰囲気だ
「あら、ユーリちゃんリリィちゃんおはよう!」
そして、今話しかけてきてくれている
二人目の人物セリンヌ姉さんは(年齢は30ぐらいだがセリンヌ姉さんって呼ばないと怒られる)
家によくケーキや食料を届けに来てくれる優しい人だ。
怒ると怖いが・・・
そしてセリンヌ姉さんの装備はジャックおじさんの重そうな装備に対して
急所部分のみ金属で守られた身軽そうな革装備だった。
武器はこちらは弓を携帯していた。弓士かな?
「おはようございます!」
とりあえず元気よくあいさつを返しておこう!
元気さは大事だ
「あーん!ユーリちゃんってばほんとに可愛いんだから!
ねえシルバー持って帰っていいでしょ?」
「は!?だめにきまってんだろが!
俺のかわいくて大事な娘たちは誰にも渡さん!」
「もぉ、ケチ!ぶーっだ!」
この親ばかシルバーと年齢をわきまえてないセリンヌ姉さんのやりとりは
いつものことである。
「さて、そろそろ今回の目的と陣形を再確認するぞ」
シルバーがみんなをまとめる
内容はこうだ
【目的】
ユーリとリリィを護衛しながら、ユクの森における食糧(ユクボアとユクの実)の調達
【メンバー】
指揮:シルバー(剣士)
前衛:ジャック(戦士)
後衛:セリンヌ(弓士)
その他:ユーリ、リリィ
【出現が予想されるモンスター】
・ユクボア(Dランク)
・スライム(Dランク)
・ウルフ(Dランク)
・ユクボアシシ(Cランク)←出現率低
【目的地への進行経路】
ユク村から北北西へ3キロ、ルートAを進行予定
【帰還時間】
4時間以内
そしてこの内容をギルド指定の用紙に書いて村の出口付近にいる門番に渡すのだ
どうやら村の外へ出るにはかなり厳しいルールがあるようだ
おそらく村の外は魔物もでるし命にかかわるからだろう。
シルバーが言うには外へは必ず2人以上がペアにならないといけないし
こうやって紙に書くことで、だれが帰ってきてないだとか
どこに行ったのだとか管理できるようになり
この仕組みが導入されてから生存率が飛躍的にあがったらしいのだ。
「シルバーさん、問題ありません!お気をつけて!」
門番さんが書類を受理すると、村の門の扉をあけて
快く送り出してくれた
とりあえず、感謝の意をこめて門番さんにばいばーいと手を振っておこう
すると門番さんも小さく手を振り返してくれた。
この門番さん絶対いい人だ!まちがいない