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第4話 授業開始

「二人とも合格じゃ!」


俺がリリィと同様に水魔法の水射を唱えたと同時に

おじいさんの口からそう告げられた


「ユーリ!リリィよくやった!!!」


父シルバーが叫びながら俺達を抱きしめる


それにしても凄い力だ

く、苦しい....!

「お父さん!苦しいですわ!」


「あ、すまん。喜びのあまりつい...」


母マーサをみると「ふふっ」と嬉しそうに笑っていた


親からすると

どんな試験であれ子供が合格したと言われると

嬉しいものなんだろう。


「ちょっといいかの」

お爺さん先生がシルバーとマーサに小声で耳打ちする 


「ユーリ、リリィ。

 今から先生と今後の授業について話があるから

 二階で待ってなさい」


「「はーい!」」


「よし、リリィ2階に行こう」


「はい、お姉様」


「リリィはやっぱり凄いな

 テストも満点、水射も昨日より強力になってた」


「それを言うならお姉様の方ですわ

 私よりも詠唱も早い上、魔法も高密度でしたし」


「リリィよく見てるな」


「勿論ですわ。お姉様のことは誰よりも見てますもの」


俺達は顔を見ながら笑い合う



「それよりも授業はどんなことやるのでしょう」


俺は生前の記憶があるからか

授業といわれると数学とか理科とか思い浮かばないが..


「うーん。

 魔法の基礎とか算術とかやるんじゃないのかな」


「算術...?とは何ですの?」


「算術ってのは足し算とか引き算とかのことだよ

 例えばほら今日食べたユクの実で考えよう

 最初10個あったユクの実を二人で7個食べたから

 残り3個になっただろ?

 これを『10-7=3』というふうに

 計算する方法のことだよ 」


「なるほど!わかりましたわ!

 お姉様って本当に博識ですわね!素敵ですわ!」


「はっはっは。そうだろうそうだろう」


こうやって優越感に浸れるのはきっと

生前の記憶というアドバンテージがある

今だけなんだろうな....


「あ、きましたわね」


部屋のドアが開き

先程のお爺さん先生が部屋に入る


「またせたのう」


白髭を触りながら私達の前に移動する


「改めて自己紹介をしよう」


目の前のお爺さん先生がそう言うと同時に

杖に高密度の魔力が集中するのを感じる


何か魔法を使うのか?

とおもった直後


「!?」


お爺さん先生の背後に突如大きな黒板が出現した


おそらくこれは創造魔法だろう

それも突如出現したと思わせるほど凄まじい構築速度の


このお爺さん、ただのお爺さん先生ではないぞ!?


「ほっほっほ。驚いたかのぅ

 ワシはセブン・イル・フォード

 アクア魔法科大学で30年講師をした後

 家庭教師をやっておる。」


お爺さん先生が話しと同時進行で

黒板に『セブン・イル・フォード』『魔法科大学』

の文字が刻まれる


「魔法科大学で勤務する前は

 冒険家としてちょっとばかし世界を旅をしていたが

 それはまた別の機会にでも話すとしようかの」


お爺さん先生はコホンと1つ咳払いした後続けた


「ここまででなにか質問はあるかの?」 


質問!?いきなり自己紹介されて質問してくれってことは

先生に関する質問でいいんだよな?

じゃあここは普通の質問を1つ...


「はい」


俺は勢い良く挙手する


「はい、ユーリ」


「先生のことはこれからなんて呼べばいいですか?」


「なんでもよいぞ。

 そのまま先生でもフォード先生でもセブン先生でも」


「ではフォード先生と呼ばせていただきます」


「うむ」



「他に質問はあるか?」


「はい」


今度はリリィが挙手をする


「はい、リリィ」


「フォード先生は何歳なのですか?」


「うむ、今年で61じゃ」


まじかー

見た目的には70ぐらいにみえるんだが

この深く刻まれたシワとかホリとか白髪白ひげとか特に!

この世界の平均寿命とかしらんが

61は長生きのほうなのかもしれない。たぶん!


「うむ、他に質問がなければ早速授業をはじめるぞ」


フォード先生の背後の黒板に刻まれた字が消え

新たな文字が刻まれる


『魔法基礎学』


「今日の授業は18時までじゃ

 最初は魔法基礎学から教えていくがええかの」


俺達は頷く


「ふむ。では最初に質問するぞ

 魔法の5大属性はなんじゃ?」


「はい」


「はい、リリィ」


「火・水・風・雷・土です」


「正解じゃ。では氷魔法は何属性かの?」


「氷は水が素となっているので水属性です」


「うむ。よろしい」


さすがリリィだ。

まだ5歳だというに属性をしっかりと理解している


「では、次はユーリに聞こうかの

 回復魔法『回復(ヒール)』は

 この5大属性の内どれに属しとるかの?」


えぇー!

そんなのわかんねえよ!

家にあるD級魔法書には『回復(ヒール)』の呪文

なんてのってなかったし!!


いやいや冷静に考えろ自分

生前読んでたラノベでは『光属性』とか『聖属性』

とかあったが今回はそういうのないしな

じゃあ実際傷を治すにはどうする?

傷口を塞ぐってことは血小板とか創造するってことなのか?

え?まじで?

回復魔法ってそんな高度な魔法なの?

細胞を創り出すとかもはやそれ神の領域じゃね?

やばくね?


いやいや、考える方向性を変えるんだ

細胞を創るんじゃなくて、血液循環を良くするとか!

まてまて、出血してるのに血液循環よくしてどうする

出血量増えて死ぬぞ!


うーん。

恐らくだが血小板や白血球などの細胞を

活性化させればいいのだろう

そうすれば止血・細菌の駆除が早まり

傷口も早く塞がるのだろう


うん、ここまではいいとしよう

じゃあその細菌を活性化させる魔法ってなんなん?

しかもそれって何属性なんやねん!


わかるわけねえーーー!


「わかりません...」


フォード先生が俺の目をじっと見る


「うむ、わしもわからん」


え?


「というのも、この世界の魔法全てをこの5大属性で説明するのが難しい場合があるのじゃ。

 そこで『回復(ヒール)』のように身体の細胞を活性化させる魔法は『光属性』と呼ばれている

 また、これと対をなす『闇属性』というものも存在する」


光属性と闇属性もあるんかーい

俺がさっき必死になって考えた意味よ


「では次に各属性の長所・短所を説明する

 黒板に注目するのじゃ...」


「はい!」


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