表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様?いいえただの悪魔です。  作者: 次元
第2章:熱血学園編
98/384

第98話:非常招集

今年はマジで厄年です。

暦上の厄日ではなく、何か星の巡りが悪い的な。

仮想現実から何とか戻って来れた。

帰りは楽と言われたが、正直、アリスの元へたどり着けるのだって、今まで転移でアリスの魔力を感知でき易くなっていたから。

簡単に言えば慣れてたからだね。

それが無かったらと思うとげんなりしてくる。


そんな必死な思いで帰ってくるとアリスとアケミが今後の魔王様世界攻略編を「あ~でもない」、「こ~でもないと」アレコレ模索しているしていた。


俺の帰還を見ると世界攻略を話し合っていた時とは比べ物にならない表情でアリスが駆け寄ってくる。


もうね。

早くアスラの近況を報告しろって感じ見え見え。


俺はアケミにも同席してもらい、アイリスとアケミに仮想天国でのアスラとのやり取りを話した。


「はぁ~本当にベルセネ様より上位の神様なんですね」


アスラの事は知らなくても自分が知ってるベルセネより格上だと分かり感心する。


「もしアスラに会ったら、それをアスラの前で言うのはご法度だぞ?」


「え?」


アケミは不思議そうな顔をする。

自分の知ってる女神より上位の女神なら羨望の眼差しを向けてもおかしくない。


「そうよ、そもそも、暗黒の女神って言うのはね!」


「ちょ! ストップ!!」


「な、何よ! アケミにアスラ様を説明するんだからアイリスは引っ込んでなさいよ!」


ああ…アケミは既に地雷を踏んだようだった。

アスラと知識の共有をしていたアリスは知識だけはアスラそのものだ。

だから、アスラの過去の軌跡も当然知ってる訳で…

当然俺たちの過去の行動も熟知してる訳で…

いや、これ殆んどアスラなんじゃね? と思うほどにアスラだった。


「分かった。アケミには後でゆっくり聞かせてあげればいい。しかし、その前にこっちがメインだから」


「…話は長くなるの?」


「いや、今全世界で魔王様世界征服編と勇者誕生編を並行で発動中なんだけど、それとは別に一度みんなを招集しようと思うんだよね」


「え? 魔王親衛隊を?」


「…うん?」


魔王親衛隊…いつそんなのが出来たんだ?

みんな納得済みなのか?

少なからず俺は初めて聞いたぞ。

いや、ここで突っ込んでは負けた気がするから軽く流しておこう。


「わかった。アイリスはもしかしてこの星を絶滅させようとしてる?」


パチンと手を叩いて軽くスルーする。

そしてアリスの意図を軽くくみ取った。


「え? ちょ! そんな事は私とベルセネ様が許しませんよ!!」


いや、アケミさん?

あなたも魔王の仲間になるとか言ってませんでしたっけ?


「お、落ち着けって! 仮想天国の話はしたでしょ」


「でも、そんな事本当に可能なの? 人を殺して仮想世界で復活させるなんて」


「(仮想)アスラは可能だって言ってたぞ?」


「それにしたって…」


全ての人間を殺す必要があるのかって事だろ?


「まぁ、俺もそう思うよ。しかし、天界でも戦争が起きそうなんだよ。いや裏では寧ろ起こっているのかもしれない」


「で、それを率先してるのがオーリオンと言う事よね」


「ああ、そうだな」


アリスは今一度アケミを正面から見る。


「アケミ。勇者としてどう思うか意見を聞きたいわ」


魔王様がいつになく真剣にアケミに質問する。

恐らく、その言葉の内容で敵になるか味方になるか…

そりゃアリスも真剣な眼差しになるよね


アリスの眼差しに一度は正面から見つめるアケミ。

しかし瞳を閉じて再び開けた瞳はアリスを捉えてなかった。


「全滅…本当に2人は全滅させるつもりなの?」


俺は鼻から軽く息を吐き出す。


「…俺は場合によってはあり得る。可能性があると思う」


「…私は、全滅させる必要は無いと思う。全滅させなくても可能性が無い訳ではないと思う」


自信なさげに小さな声で呟いたかと思うと


「…私は全滅させることは反対!」


今度は声を大きくして自分の考えを露呈するアケミ。


この答えは仕方ないよね。

地球からの転生者とはいえ、この世界の全人類を全滅させるとなると…

しかも、アケミは勇者だし、結局は魔王とは相容れないか。


「でも!」


「「ん?」」


「…最終的にはみんなの為になるなら…」


「ああ、俺はそのつもりだよ」

「ええ、私はそのつもりよ」


「アスラの名に懸けて」

「アスラ様の名に懸けて」


「私もベルセネ様の名に誓ってやり遂げるわ!」


「「ありがとう!」」


どうやらアスラの指定したベルセネが降臨させた勇者だけはある。

苦渋の決断だったと思うが、これからも頼む。と心の中で感謝した。



「さて、とりあえずみんなを集めて今後の方針を説明するんだけど…」


「その前に、アケミをみんなに紹介しないとね」


「ああ、そうだな」


「じゃあ、魔王様。皆に召集を!」


「…え? 私が? そういう雑務は側近がやる事でしょ?」


こう言うときだけ側近扱いなんだから、ほんとアリスはわがままだよな~


「はぁ…分かりましたよ」


「私、みんなに受け入れてもらえるかな~」

「大丈夫よ! 皆も暗黒の女神の加護を持ってるし、みんな兄弟のようなものよ!」

「それならいいけど~」


先程のシリアスはどこに行ったのか。

教室で中学生が話してるような感じで楽しげに話をしている2人を横目に、全員に念話(トランスファー)を一斉送信した。



………

……



「と言う事で勇者アケミにも今回の作戦に参加してもらう事にしたから!」



数時間後には再び魔王城に全員集合したのだったが、みんなの俺を見る目が痛い。

いや、アリス、みんなに説明するのに主要なところを端折りすぎだよ。

いや、分かる。分かってるよ。

アリスを止められなかった俺が悪いんでしょ。

でもね、アケミにも暗黒の女神の加護が付いてるんだから、まずは俺の話を聞こうよ。


「まぁ、みんな言いたい事は良く分かる。でも…アケミ、みんなにもステータス見てもらった方が早いんだけどいいかな?」


そう言った俺に対して天使の微笑で了解してくれた。

そして、みんな一斉に叫んだ。


「「「「ええ!」」」」


でしょ?

俺は全然悪くないでしょ?


みんなが納得したような顔をして頷いてくれた。


「そう言う事で、アケミも仲間になりました」


「なるほど…」

「納得したわ」


ってかこれは納得以外の選択肢は無いだろ。


「私はスージーよ。よろしくね。」


「よろしくな、俺はハッシュって言うんだ」


「俺はコリー、こうみえて獣人だ」


こう見えてって、思わず突っ込みたくなったが、ツッコんだら負けだと思うので軽く流しておいた。


「私ミーシャ、コリーと同じ獣人よ、宜しくね」


俺も宜しく! と言いながらミーシャの肉球をクニクニしたらアリスとコリーに思いっきりぶっ飛ばされたが、俺たちはこんなに仲がいいんだぜ? って思わせたかっただけだよ。

下心なんかある訳ないだろ? と目線を外しながら言い訳してみた。

はぁ、相変わらずミーシャの肉球は気持ちいい! 

と思った途端、アリスとコリーの見事なまでに連携のとれたツインシュートが炸裂する。

魔王城の大広間に大きな出入り口が一つ増えた。


何だ、俺は悟られなのか? 考えがダダ漏れの気がするぞ…


何も無かったかのように自己紹介を再開する残りのメンバー。


「お、俺も獣人でチェインだ」


「私も獣人のフーガよ。よろしくね」


「俺はイーサ、魔人だ」


「私もイーサと同じでノルンよ」



「俺はアイリス! 魔王様の側近をやっている!」


自己主張は大きくはっきりとしないとな。


「…え…ええ…宜しくね…」



「「「…」」」

「おい、アイリスはいつから不死属性になったんだ?」

「そこはツッコんだら負けよ」



ハッシュ、スージー思いっきり聞こえてます。

そう言うやり取りが一番心に突き刺さります…。



こうしてみんながそれぞれが自己紹介を終えた所で、俺が今の事態と状況を、そして最悪のシナリオを説明した。



「初めに冗談で言っていた全滅シナリオが真実味を増してきたな…」


「そうね。でもさ、そこまで悲観しなくても大丈夫な気がするよ」


そう言ってきたのはスージーだった。


「どういう事だ?」


「普通の住民は思ったほど獣人や魔人に対して畏怖べき存在として見てないって事」


「ああ、そう言えば精霊を扱う魔人を神と崇めている人間も居たな。」


「俺たちが訪れた獣人の村はさすがに人間を嫌っているが、殺戮を辞めれば人間にも譲歩する考えがある奴らも多かったぜ」


「魔人の村もそんな感じだった。しかし、直接被害を受けた奴らはさすがに人間を許せる感じではなかったがな」



「やっぱり人間側に、特に5大国家の王国に近ければ近いほど問題アリね」


俺はしばし考えて自分の意見を言ってみた。


「まず、無差別に襲うモンスターはもう生成しないようにしようと思う。で、本格的に人間の5大国家に的を絞ろうと思うんだけどどうかな?」


ハッシュはコクリと首を縦に振る。


「まぁ最初の計画通りなんじゃないか?」


「俺たちが勇者を集める話はどうする?」


コリーとミーシャが言ってきた。

既に獣人にも勇者が降臨していて、しかも、人間を悪く思わないとも言っていた。

そして、ノルンとイーサも同じように魔人の中からも勇者を見つけたと言う。


しかし、魔人ね…気のせいかすごく強く感じてしまうのは俺だけじゃないはずだ。

獣人もそのうちセリアンスロープと呼ぶとか言い出しそうだな。


まぁ、人種を問わず勇者を導けたら理想なのは確かだ。

その事を受けて、みんなには今後も同じように行動してもらう事で決着した。

アケミには絶妙のタイミングでみんなに合流してもらい、一緒に行動し、最終目的である打倒魔王様で行こうと思う。


そうすれば、俺とアリスは…

まぁ、そんな訳で、早々に天界に行く必要が出来たから後は走るだけだ!

だからみんなには集められるだけ勇者を集めて欲しい。


「できれば勇者集めは継続で」


でも、オーリオンじゃないんだから降臨勇者なんてまず居ないだろ。

居るとすれば勇者の卵レベルかな。


まあみんなが見つけられたら育てるだろうから殻を破る可能性もあるかな。


「おう! 任せておけ!」


今後の方針とアケミの自己紹介も終わったのでみんなもそれぞれの任務に帰ってゆく。


ってかみんなコミュ能力高くね?

アケミも去ってゆく皆に笑顔で手を振ってるし。


人見知りってば俺だけか?


「あんたほど軽い人間も居ないわよ」


アリスに肩を叩かれた。

俺今口に出してた?

出してないよね?


本当に俺の思考は駄々洩れなのか!?




ここまで怒涛に悪い事が続くものでしょうか。

ヘルニア、痔、そして腕の骨折。

厳密には手首んですけどね。

これ完全に呪われてるレベルだと思うの。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ