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神様?いいえただの悪魔です。  作者: 次元
第1章:転生
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第4話:躍進

子供の成長は早い。

だもんで今回も短い。

この世に生を受けて早6ヶ月とちょっとを過ぎた頃。


ついに俺の体にもあのチートの肉体が蘇りつつあるようだ。


今日はいつもと力の湧き具合が違う。

手にも足にも力が湧きあがっているを感じる!!


ん?

前もそんなことを言ってたって?

それは…あれだ、子供の、いや赤ちゃんの成長記録と思ってくれ。


しかし今回は違う!

見る人が見たらこの体からは光り輝くオーラが出てるのではないか?


今日もアリスがぐずり出したので目が覚めてしまった。


あれからハイハイを練習した。

自由に自分の意思で動かせる手足を極限まで酷使する。

そしてある時気が付いた。

ハイハイの上位スキルであるハイパーハイハイをマスターしたのだ。

ハイパーハイハイは通常ハイハイの1.5倍の素早さを誇る。


肉体強化魔法を使っていないのにこの力がみなぎる感覚とは、赤子の肉体とはつくづく不思議だ。


当然、スーパーハイハイを会得した俺に並大抵の赤子では追い付けないスキルだ。

この事からも俺が普通でない事は明らかなのだが、大人たちには内緒だ。


ハイパーハイハイの有用性を十二分に理解し息を整える。

このスキル、体力の消費量が半端ない。

しかも普通のハイハイに比べると持続性も数秒しか持たない。

それでもスピードの有用性に関しては、コンマ何秒の刹那の時間を駆け引きする戦闘に関しては敢えて言わなくても分かって頂ける事だろう。


さすがは上位互換種と言わざるを得ないな。


そのハイパーハイハイで難なく開かずの扉までたどり着き、再び未知の呪法がかかっている(と思い込んでる)ドアノブを見つめる。


そしてゆっくり目を閉じる。

一つ深呼吸をしゆっくりと目を見開き渾身の力を開放した!



掌を扉に突きたて、押すようにして体を固定する。

いつもは勝手に折れ曲がってしまう膝に意識を集中し上体を伸ばす。

意識した膝はアイリスの意思にシンクロし、折れ曲がる事を拒絶する。


ついに立ち上がる事が出来たのである!!


今日はこの開かずの扉を開ける事が出来るのではないか?

遂に試練を突破できるのでは! と、淡い期待を胸に禁呪を展開する。


「|オーブンアセアアブァ!(オープンセサミ)(破術式開門呪)」


しかし、何も起こらなかった。


「( ´Д`)=3 フゥ」とため息一つつくと、その場で膝をつく。(第三者目線:その場で膝をつく=ペタンとお尻をつく)


達観した表情を浮かべたアイリスは開かずの扉を一目見て何も言わず、再びハイパーハイハイでアリスの元に戻る。

ハイパーハイハイを多用しすぎたのか、少しぐずり気味だったアリスが完全に眠りから覚める。

いつもと同じように腹の底から渾身の泣き声を上げるが、これもいつもの如くアリスの頭をなでなでしていると、アリスが泣き止み寝息を立てはじめた。


俺も上位スキルを多用しすぎたようだ。

それに未発動とはいえ古の禁呪さえ使ってしまったのだから、眠気が襲ってくる。


RPGと同じでひと眠りすると体力や魔力が回復するのをここ数日の経験で知った。

だから何の抵抗も無く俺は眠りに落ちることとする………。


そんな事を考えているとも知らず今日も先程の開かずの扉に付いた覗き窓から、母と父とビッチが覗き込んでほっこりしていた事など知る由もない。

ましてや父が半泣きしていたなんて知る由もない事であった。



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