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神様?いいえただの悪魔です。  作者: 次元
第3章:死者の星
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第56話:ジャギ登場?

プロットはあるが書く暇がない。

そんな私に愛の手を!


って事で続きをどうぞ

ユウコりんの不敵でトラウマな笑みは見なかった事にしよう。

そうでなければ、俺も釣られて乱射しそうだ。


会話はインカムを通して行うようにしている。

念の為ではあるが、フォレストタウンの年長の女性にもインカムを渡していたが、そのインカムから応答が無い事から通じているとは思えないが、多少考慮の上だ。

それに自分たちの会話にも使えるから便利。


しかし、ここは相変わらず平穏とはかけ離れたサバイバル空間だなと思いながら建物を見上げる。

俺にしてみたら何でこんな所に籠城するのか理解に苦しむ。

色々揃ってるショッピングセンターなんぞ、人が集まるド定番中のド定番中だろう。

救助を待っているなら分からない話ではないが…。



―――タンタンタン



建物内から未だに銃声は鳴りやまない。



以前、出入りした入り口に到着。

正面に集まってるゾンビを相手にするほど時間も弾も無いので、勝手知ったる搬入口脇の非常階段からいざ侵入。


さすがに非常階段だけあってゾンビは居ない。

と言うのも非常階段入口がネットフェンスで塞がれており、南京錠でロックされているから、ゾンビなんて侵入する余地も無い。


でもさ、非常階段って非常事態の時に使うモノだよな?

火災とか? そんな避難用の非常階段にネットフェンスに南京錠って…


今ではそれが有難いのだが、正常運営している時に火災があってこんな状況だったら、マスコミの皆さんが挙って叩きに来る案件だよな。


そんな事はさて置き、非常階段を足早に上がって行く。


各階には寄り道せず、真っ直ぐに屋上を目指す。

何の障害も無く屋上に到着し、順番に各フロアを確認しながら店内の様子を窺う方向で話を進める。

3階は寝具もあり、彼女たちの共同生活空間になっていると聞いていた。


音を立てず慎重に、しかし足早に3方向から確認をしていく。


俺がフロアの中心。

まゆゆとユウコりんが左翼。

宏樹とハルちゃんが右翼から調査をするが、3階は特に問題はなさそうだ。


銃声も階下から聞こえてくる。


店内の階段を下りた所で銃撃戦を展開している様子が窺えた。

侵入者? は大声で笑ったり恫喝したり罵ったりしながら銃を構えたり撃ったりしている。


その様子ったらもうね…見るからにヒャッハ―ですよ…ヒャッハーの集団。

皆の意見を聞くのもバカらしいほどのヒャッハ―集団。

ここの最終ボスはラ〇ウなのかと小一時間位説明を聞きたい。

もしかしたら、マスクをかぶった自称ケン〇ロウと名乗る人がボスなのかと問いたい。


皮のライダースジャケットにアメフト用? のプロテクター。

もう、どこの世界からいらっしゃったのかと。


俺の記憶では核戦争は勃発してないと思うのだが?


―――トントン


不意に肩を指で小突かれた。

振り向くと宏樹が小突いた指を唇に当てて「シー…」とか言ってる。


俺が『???』な顔をしてると、


「お前、今から大爆笑をするんじゃないかってくらい笑顔だぞ?」


と、真顔で言われた。


まゆゆもユウコりんも、あのハルちゃんでさえウンウンと頷いている。

あ、ノンたんは若干引き気味でしょうか?

ちょっと不謹慎すぎたのかも?

でもさ、だって、仕方がないでしょ?

あれ見てよ。近年稀にみるヒャッハ―振りで…笑うなと言う方が無理がある。

と、小声で訴えたのだが、真顔で「五月蠅し!」と言われて宏樹は周りを確認したりスコープを覗いたりしている。

うん、すいませんでした。


「よし、みんなは向こうみたいだな。俺たちは向こうの反対側行くから、ユウコりんは援護してくれ。それだったら障害物関係なく倒せるだろ?」


ユウコりんとノンたんはバレットを背から降ろすと進路上に極力障害物がない絶好の狙撃ポイントに移動開始、準備が完了し狙撃体制に入ると親指を立てる。


それを確認すると宏樹も頷き、指でこれから向かう方を指さしながら、


「俺たちはユウコりんの狙撃ポイントに入らない様に向こうに行くから。準備出来たら合図する」


そう言うと、ハルちゃんを伴って階段を上がって行く。

宏樹の考えだと三階から向こう側の階段を下り、狙撃体制に入るようだ。


うん、いつからそんな作戦が立てられたのか?

そう言えばノンたんもユウコりんに推されてバレットの練習してたっけ。

俺よりも上手いとか…そんな話を思い出し少し沈む。


俺が置いてきぼりを喰らっていると、まゆゆに腕を引っ張られる。


「早く、皆さんと合流しますよ!」


と、いつの間にか引っ張られていたのが腕では無く、手を握られてながら小走りで移動していた。


「あ~! また先輩ずるいですよ!」


と、凡そ戦場には相応しくない声がインカムから聞こえてきた。


インカム同士で何かを言い合っているまゆゆとユウコりんだが、"ラブロマンススキル:鈍感な主人公補正程"が発動したのか、俺は深く考えないようにする。

いや、深く考えられない。

寧ろ聞かなかった事にした。


ほどなくすると銃撃戦の真っ只中に入りやっと女性陣と合流出来た。

最初は撃たれるかと思ったんだけど、すぐに気が付いてくれて柱の陰から軽く会釈してくれる。


「大丈夫ですか?」


とまゆゆも確認を取っている。


俺は皆の安否を確認していると宏樹から準備OKの声がインカムから入る。


ユウコりんの方角から確認出来た話だと、相手は10人。

宏樹の方からだと8人が確認できるそうだ。


俺の方から見ても10人程が柱からこちらに向け銃を撃ってたりする。

総合すると12~13人て程か?

と思っていたら、インカムから銃声が聞こえてきた。


「私が守る!!」


「お! おおぉ! 無理はするなよ! 『チュン』うお!」


跳弾が宏樹をかすめる。

どうやら宏樹とハルちゃんが敵の別働隊と接触したらしい。


「大丈夫か~?」


宏樹に向け安否を聞く。


「のわっ! ああ、大丈夫」


何が大丈夫なのだろう?

凡そ大丈夫では無さげな回答が帰ってくる。


ユウコりんの方から確認できるか聞いてみるが、方角は分かるが姿は確認できないようだ。


「あっ! ここから時々確認できる。私が一人狙ってみる」


距離は100~120m程だろうか、元々狙撃を狙って建物の端へ回り込んでいたからそれなりに距離がある。

でも、まゆゆにしたら必殺必中のスキルでもあるのか、縁日の射的以上に正確なショットをかます事が出来る。

もはや銃を扱っていてもユウコりんのスキルに曲射があって銃弾が曲がって飛んでも不思議ではない。


え? うん。俺には無理だよ?

真っ直ぐでも当たらないんだもん。


「お~い、宏樹や~い! ヘルプが必要か?」


何とも緊張感のない問い掛けに対し


「いや、こっちは大丈夫だべ。援護が2人もいるし。寧ろ俺要らなくね? って感じだわ」


宏樹も呑気に人任せらしい。


「わかった。頑張れよ~」


「いや、頑張る必要ね~わ。別働隊は壊滅でございます」


「うっそ。早いな」


インカムから俺の声が聞こえたのか、まゆゆがこちらに向けて花満開の笑顔を向けてきたので、親指を立てサムズアップしておく。

俺は気を取り直してユウコりんに問いかける。


「宏樹の方は大丈夫そうだわ。ユウコりんの方はどうだ?」


「いつでも狙える」


淡々と応答するユウコりんとは対照的なノンたん。


「裕子ちゃん! 私、どうすればいい? 誰を狙えばいいの? わ、私…人を撃てるかな!?」


と半泣き状態。

分かる。

とてもよく分かるよ。

でもやる事はやらなきゃいけないからノンたんに指示を出す。

本当は俺が代わってあげたいんだけどね。

俺の銃って香仕様(詳細はシティーハンターをググるべし)らしくてね、真っ直ぐ飛ばないのよ。


「ノンたん! 落ち着いて~。ノンたんにはジャ〇を狙ってもらっていい?」


キョドリながらノンたんから返答が来る。


「え? え? ジ〇ギって!? 何ですか?!」


「武志さん! 普通の中学生に〇ャギなんて古典ギャグ分かる訳ないじゃないですか! ほら、希ちゃん武志さんが言ってるのは、ほら、後ろで変なヘルメット被ってる人いるでしょ? あれの事」


普通の中学生に分かる訳ないって…ユウコりんは分かってるじゃん! やっぱりあの子普通じゃないじゃン!!


程なくして、バレットの音が聞こえたので、メットマン(ジャギ)の方を見ると、ヘルメットと一緒に吹き飛んでいた。

クッ…これでは面を拝めないではないか…


初めて人を撃ったノンたんの心のケアはユウコりんに任せ女性陣の救出作戦終了となる。

誤字脱字や矛盾等がありましたらご報告お願いします。

あと、こう言う風にしたら良いとかこんな展開も希望等ご意見ご感想もお待ちしております。


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