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神様?いいえただの悪魔です。  作者: 次元
第3章:死者の星
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第48話:暴走族VS鬼神族

胸熱の胸糞な展開となりますので、気分悪くなる人は軽く読んでください。

決して読み飛ばしてと言わない作者でした(貪欲)


それでは続きをどうぞ

煙の出どころを目指して車を走らせる。

程なくして、アインズホームに到着すると、やはりと言うべきか、複合ショッピングセンターのフォレストタウンから煙が立ち上がっている。


アインズホームからだと、煙の出どころは確認できるが何が起こっているのかまでは分からない。

隣接している道路にはチラホラとゾンビがフォレストタウンの方に歩いて行くのも確認できる。


俺と宏樹でフォレストタウンを確認したいが…と、宏樹に目を向けるがハルちゃんが有無を言わせず「私も行きます」と言ってくる。

ホント、マジで。何なのこの子?

俺が眉間に皴を寄せながらハルちゃんを見ると、宏樹が俺を制しながら言ってくる。


「まぁまぁ、俺とハルちゃんが行ってくるから、援護頼むわ」


と俺の肩にポンと手を置くと、フォレストタウンの方からバイクや車が爆音を立てて出てくる。


俺達は瞬時に理解した。

こいつらが火事の原因なのだと。


こんなご時世に爆音を鳴り響かせながら走る連中は自殺願望者か略奪者しか居ないだろう。

爆音を立てて虚勢でも張っているのか?


見るからに『THE 珍走屋』って感じだ。


連中は隣接するアインズホームの駐車場に入ろうとしている。


彼らの持つ武器は、バール、つるはし、スコップ、と刀(模造刀?)。

まるで、これから現場だ! と言わんばかりの装備だ。

その装備で近づいてくるゾンビの頭を容赦なくカチ割っている。


俺と宏樹は駐車場に入ろうとしている連中と話をする為、正面玄関から出て行こうとするが、ハルちゃんも一緒に来ようとする。


あんな連中に女の子を見せたら何をするか分からないのでとりあえず待機させる。

と言うより


「宏樹を守る為なのであれば、ここから狙撃して宏樹を守れ」


と言い包める。

うむ、物は言い様だな。


「何かあれば合図をする。そうしたら狙撃してくれ。でも、情報収集の為、何人かは生け捕りにしたいから、出来れば足を撃ってね」


そう言うとまゆゆとユウコりんは頷く。

ハルちゃんに至っては、今にも撃ちそうな勢いだ。


俺と宏樹は「お~い!」と白々しく声をかけながらゲートの方に走ってゆく。

手にはパチンコ。


「ゾンビが来るから静かにしてくれ」とゲートを開けようとしていた奴に言う。


「あ~? そう思うんだったらとっとと開けろや!」


おいおい兄ちゃんよ、物には順序ってものがあってな?

その次に言い方な?

自分が最強と思ってるかもしれんがまずは何でもかんでも争いを呼び込むような口調をどうにかしよう?

俺たちは大人だから態々喧嘩は買わないよ。


「「………」」


「それとも何か? そのパチンコで俺達と勝負するか? あ?」


大人でも限度はある。

しかもこちらから声をかけるなんて奇跡なんだぞ?

問答無用で撃退した方が俺たちの生存率は上がるからな。


「おい、お前ら略奪者か?」


俺の言葉に"は? 意味わかんね"って顔をした後に薄ら笑いを浮かべる珍走屋。


「はははは~略奪者ってなんだ?」

「どうでも良いから早く入れろや? な?」

「殺しちゃうぞ? おっさんよ!」

「撃てるもんなら撃ってみろや!?」


俺と宏樹はお互いの顔を見合わせると一つ首を縦に振る。

もう僕には耐えられそうにもありません。


「宏樹君、僕はもう我慢の限界だよ」


俺の言葉に宏樹も不敵な笑みを浮かべる。


「奇遇だね武志君。僕もそろそろお仕置きが必要かと思ってたんだよ」


俺達の会話にイラッとしたのか珍走屋が威嚇の声を上げる。


「なにくっちゃべってんだよ!」

「おい、おっさん! 殺すぞ!?」

「おっさんもこいつらみたいになりたいか?」


そう言って俺達に頭の潰れたゾンビを見せつける。

その様子を見てパチンコをポケットにしまう。


「おいおい、おっさん。パチンコは飾りか? 俺たちが怖くなって…ッ!?」


俺は腰のホルスターからベレッタを両手に構える。宏樹も同様に両手にはベレッタを構えお子様たちに向ける。


「あ?」

「おいおい、オモチャじゃ人間は殺せないん…」


言葉の途中で虚勢を張っていた一人が狙撃される。

頭を吹き飛ばされ、ついでにとその後ろに居た奴ら4~5人の体が同時に吹き飛ぶ。


後ろを見るとアインズホームの屋根からユウコりんがバレットで狙撃していた。

バレットで撃つ?

そんなので撃ったら人体なんて跡形も残らんだろうに。


ユウコりんの狙撃に合わせて他の連中の頭をまゆゆ、ハルちゃんが的確に狙撃する。


「うわ~!」

「逃げろ!」

「うわ! 撃ちやがった!」

「先輩を呼んで来い!」


ゲートを乗り越えようとしている者。

車で逃げる者、バイクで逃げる者、悉くユウコりんの狙撃対象となっていた。

バレットで人を撃つとああなるのね………「グロイ」と俺は思わずつぶやいた。


そして、後ろに振り返りアインズホームの方を見て「エグイ」と俺は思わずつぶやいた。


俺達は流れ弾に当たらない様に地に伏せるのが精いっぱい。


うん、まさに瞬殺だね。

ゲートの向こう側で2人、足を狙撃され悲鳴を上げていた。


俺と宏樹は1発も撃ってないんですけどね……。

この握りしめたベレッタをどうしたらいいのでしょうか。


ってか、問答無用で生きた人間を中学生女子が撃つか?

あ、合図をしたら撃ってくれって言ったっけ。

でも、ベレッタを出すのが合図だった?

俺の想像では「撃て~!」とか指示するかと思ったのだけど。


男より女の子の方が逞しいって……守るはずの女子から俺の方が助けられてるよね?


ゾンビもお食事の時間とばかりに、略奪者に喰らい付いている。

俺と宏樹は足を撃たれた2人をゲートに引き入れると、荷台に乗せて店内に入る。

ゾンビは収穫祭とばかりに珍走団に食らいつき、こちらのゲートには見向きもしないので助かった。


俺は中学生トリオに手を振りながら


「ありがとう! ここからは俺達に任せて。みんなは各ゲートの監視をお願い」


と言うと


「「「は~い」」」


と爽快に返事を返し屋根の上に昇って行った。


ここからは大人の世界。

小坊主をいじめる姿を中学生に見せたくないからね。


「さて、ボクたち? うるさいからそろそろ黙ろうか?」


「うわ~」とか「んぎゃ~」とか「いて~よ」とかイチイチ大げさなんだよ。


「ちょっと黙ろうか?!」と言いながら顔面を蹴飛ばす。


暴走族Aは「んんんん~~~」と鼻を押さえる。


「そっちのボクは? 静かに出来るかな?」


そう言われた暴走族Bは、首をコクコクと凄いスピードで縦に振っている。


「てんめ~! ぜって~殺す!」


暴走族Aは未だにうるさく吠えているので、再び顔面に蹴りをプレゼントする。

言葉を発するたびに蹴りのプレゼントだ。

因みに手足を針金で巻いてるから動いたら切れる仕様になっている。

だから大人しくするのが正解だ。


蹴られた威勢の良い小坊主が静かになる。

あ…死んだか? まぁどっちでもいいけど。


「さて」と暴走族Bに振り向く。


暴走族Bは『ビクッ』として土下座形態に移行しようにも、足を撃たれている為、曲げる事が出来ない。

それに針金で縛られてるから体を思うように起こせないようだ。

撃たれた足、バレットじゃなくて良かったね。

あんなのに撃たれてたら今頃足なんて無かったところだよ。


「さて、君たちは残り何人居るのかな?」


「あ…あと50人位っす!」


随分と素直に話すじゃない?

まあ別に信じてはいないけど。

とりあえず話を合わせることにする。


「その50人はどこにいるのかな?」


「フォレストタウンの中に…」


「ふ~ん。フォレストタウンって生存者居るの?」


「は、はい! 30人位…」


トータル80人って結構めんどいぞ?

幾ら銃を持っていても80人を倒すのは容易ではない。

ん?

待てよ?

仲間が50人で30人が本当の避難民ってことか?


「その30人はどうしてる?」


「あ…の……」


「ん? どうした?」


「あの…」


「武志先生。言う事聞かない子はゾンビ君のおやつにしちゃいましょうか?」


「!!!」


宏樹の言葉に暴走族Bは顔を青くする。


「まぁまぁ、ボクは素直に教えてくれるよね?」


「あ…お、女以外は………」


このドモリ具合に歯切れの悪さ。

さては…


「殺しちゃった?」


「た、多分」


多分という事は、この子は直接手を出していないって事か?


「そっか…殺しちゃったか…さて、火はどこから出てるのかな?」


「あの…屋上に…」


「ん? 屋上?」


「男を燃やして…」


「ああ、殺して火葬にしてる訳だ? なるほどなるほど…さて提案だ。君には道案内をお願いしようかな」


俺は屋上で見張りをしているみんなに召集をかける。

まゆゆ、ユウコりん、ハルちゃんが降りてくると暴走族Bを一瞥する。


俺はフォレストタウンで起こってる惨状を皆に知らせる。


俺の報告にユウコりんが鬼モードへ変化する。

まゆゆも、ツーッとクリクリお目目が細く吊り上る。

うんモード変更完了してる感じだ。


ハルちゃんは、宏樹援護モードで変わらず。


移動しようとすると暴走族Aが目を覚ます。

静かになったから死んだかと思ったら、生きてたのね。


暴走族Aはユウコりんのバレットを見て、声を荒げる。


「お前か!? お前がみんなを!」


と自分の事は棚に上げて何かをほざいている。


暴走族Aは鬼モードのユウコりんと目が合うと、「お前! お前ら! 犯して殺してやるからな!」と気合の入った言葉を言うが次の瞬間、頭を吹き飛ばされた。


引き金を引いたのはまゆゆだった。


「あなたが死になさい」と言いながら。


暴走族Bはその光景を見て蒼い顔が白くなってる。

しきりに「殺さないで! 殺さないで!」を連呼している。


さて、助さん、格さん、お銀、弥七…? うっかり八兵衛? ヒャッハ―達を懲らしめに行きますか。


「誰が八兵衛だ!」


と宏樹は言ってくるが、俺は既に助さん(まゆゆ)格さん(ユウコりん)に首を絞められていたので、聞いてなかった。



女の子は決心したら強いのです。


誤字脱字や矛盾等がありましたらご報告お願いします。

あと、こう言う風にしたら良いとかこんな展開も希望等ご意見ご感想もお待ちしております。

評価など頂けたら嬉しい限りです。


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