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神様?いいえただの悪魔です。  作者: 次元
第3章:死者の星
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第18話:サブミッション開幕

連休どうお過ごしですか?

今回も調子に乗って連投してみます。


それでは続きをどうぞ

作戦と言う作戦も無く、方向性は決まったから俺と宏樹が準備室から出る。


「お待たせ」


少女3名がピアノの横に座ってこちらに一斉に目を向ける。


「結論を申し上げます」


三人はどんな答えが返ってくるのか緊張した面持ちだ。


俺達の答え如何によっては、再び食料も無い籠城生活か、ゾンビのいる街を両親求めて徘徊するか。

否定されれば、死に直結する生活しかない。


『助ける』と言われても、その見返りは?


そう言われると、『この幼い体を差し出す以外にない。』とでも思っているのか。三人の体が固く強張る。

そんな表情に居たたまれなくなり、


「もっと楽にしなよ」


そう言いながら麻由ちゃんの肩をポンとたたくと、強張った体が『ビクン』と反応する。


「は、はい」


返事も緊張の為、絞り出すような返事になっている。


俺は作戦会議の結果を三人に話す。


「まずは、三人を俺たちの家にお持ち帰りします」


「「「え!」」」


驚いた表情とやっぱりと言う表情と強張った顔。

三者三様の表情を浮かべる。

これは完全に勘違いしているね。


「いや、安心しなさい。君たちを取って食おうとは…俺は思ってないよ。俺はね」


やや笑いながら宏樹の方を見る。


「バ…お、おれだって何にもしないよ!」


おいおい、そんな言い方ほど、信用ならないモノは無い! って顔をした三人は宏樹を見てる。


「いや、本当だって! おい! 武志よ! お、おまえ…バカもの!」


「あははは。三人とも大丈夫だよ」


「宏樹が何かしようものならこのオッチャンが守ってやるよ!」


俺は三人に向け爽やかな笑顔を浮かべながらサムズアップをする。


「いや、だから違うって。お前…ホント」


三人も何とか緊張が解れてきたのか笑顔が零れ出している。



「さて、ここからが本題です」


三人は座っている位置を俺の方へ向かい合わせるように直す。

宏樹は校庭の方を確認している。


「まず、俺たちの家はここから500m程行った所にある。でも、何かあるか分からない道路を通るより民家の庭を通りながら家を目指します」


少女三人も頷いて返す。


「俺たちがここに来た目的も話しておく。俺たちは避難所の様子を見にきて、あわよくば自衛隊の備品を頂けたらと思ってここに来た」


少女三人も頷いて返す。


「そして、俺たちはまだ自衛隊の備品をチェックしてない。戻るに戻れないから校庭に行こうと思う」


三人は驚いたような、戸惑いの表情で俺を見る。


「ここで聞きたい事があるんだけど、校舎入口は鍵が掛かってるの?」


三人はそれぞれ見合して「はい」と答える。

俺は下の様子を伺っている宏樹の方へ顔を向ける。


「宏樹、ゾンビは何人になってる?」


「ここからじゃ(ヒサシ)が邪魔で良く分からないな。でも校舎入口の真上の教室から庇に乗れるぞ」


宏樹の言葉を聞いて少女の方へ居直る。


「って事で、君たちの事をもう少し聞きたいのだけれど、いいかな?」


「「「はい」」」


「まず、ここは三人の母校?」


麻由ちゃんが代表して「いえ、私たちは太刀川の中学校です」と答える。

え? この避難場所の生存者じゃないの?


「…念のため聞くけど、他に生存者はこの学校には居ない…よね?」


「多分…居ないと思います」


話を聞くに、どうやら今日の夜中に校舎入口からこの学校に忍び込んだらしい。

その最中にゾンビに見つかり、校舎内を逃げながら音楽室に逃げ延びたのだとか。

その時、椅子とか机を投げた音でゾンビが反応して校舎入口に集まったのだろう。


って事は、まだ校舎内にもゾンビが居る可能性が高いのね…


「校舎の中にゾンビはどの位居るの?」


「私は4人しか見てません」と答えたのは麻由ちゃん


「私は逃げるのに夢中で…12人しか分からないです」

「私も…え? 12人も居た? 裕子ちゃん良く数えてたね」


なるほど、少なくとも12体居た訳だな。

でも、この部屋の前に居たのは10体…うむ。

あと2体と言われればそうだし、まだ居そうと言われれば否定できない。


校舎入口は鍵がかかってるから良いとして…

問題は敷地内に入る為の校門ゲートが開きっぱなしと言うのがまずい。


大抵の学校にもある引き戸式の校門ゲート。

あれを動かすのも結構な音が響くよな…

仕方がない、ゆっくりゲートを閉めるしかないか。


「とりあえず、校舎の中に居るゾンビを倒して来るからここで待ってて。」


分かりましたと頷く三人。


「宏樹! とりあえず…第二回チキチキゾンビ狩り大作戦~」


宏樹はよっしゃ! と気合を入れてホルスターから銃を抜く。


麻由ちゃんと晴美ちゃんは「ヒッ」と驚く。

裕子ちゃんは目を大きく見開く。


「ああ、驚かせたね。でも、我が家に着いたらもっと驚くよ?」


俺と宏樹はニヤリと笑いあう。

弾倉を確認し、弾数を確認し安全装置をかけると再びホルスターに仕舞う。

これを使う時は最終手段だ。


それでも、三人は再び緊張が襲ってきたようで三人固まっている。

心なしか裕子ちゃんはホルスターに目が釘付けになって輝いているようだが。

ま、気のせいか。

女の子が銃とかに興味あるように思えないし。

もしかしたら銃を見せた事で警戒してるのかな?


「ゾンビを倒して来たらここに戻って来るから、それまでは鍵をかけて待ってるように。」


「は、はい」


俺と宏樹は彼女たちにバイバイと手を振り音楽室の外に出る。

小さいガラスから麻由が鍵をかけるのが見えた。



次回も出来れば連投します(希望)

誤字脱字や矛盾等がありましたらご報告お願いします。

ご意見ご感想もお待ちしております。


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