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神様?いいえただの悪魔です。  作者: 次元
第1章:転生
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第13話:アリスの潜在能力

誤字があればご報告お願い致します。

それと誤字報告ありがとうございます。


さて今日も頑張るぞと席についた所で邪魔が入る。

「今日も検証作業お願いします。あとバグ修正も。あエビデンス忘れないでくださいね」

「あとこっちの新規仕様の見積もりと要件定義書もお願いします」

むむむ、今日も作業(執筆)が出来んではないか(いや仕事しろってば!)

ってな事で1話だけ改修。

さて、恐怖の復習の始まりだ。


何が恐怖かって?

アリスはしつこいんですよ…。

自分が出来るまで、納得できるまで妥協しない。

それに付き合わされる方は、何度も反復して、何度も再現して、教わるよりも、教える方が何倍も大変だよ。


何と言うかその辺はアスラによく似ている。

あいつも知り合った当初からそういう所が随所にみられた。

自分の興味のあるものに対する探究心とでもいうのか、そういう所に一切の妥協をしない。

結果、何だか知らないが暗黒の女神と言うよく分からないポジションについている。


神の世界と言うのか、人間の世界とはまた違った次元で存在している神と呼ばれる奴らは総じて上から目線の奴らが多い。

人間にしてみたら益ある神は〇〇神と呼ばれ奉られ、疫のある神は悪魔や邪神と呼ばれる。

どっちも神なんだけど。


あ、話が脱線したね。


で、どうやら魔力の流れを感じる事が出来るのは俺の特技の様だ。

前にこの世界に来た時より今の肉体の方がこの世界に馴染んでると言うのもあるのだろう。

もっとも、高位の魔術者であれば、可能なようだが俺はその条件をすでに満たしている。

それにこの世界の魔術に限らず、今まで習得した魔術が使えるから何の問題も無い。

しかし、それを教えろと言われても教えるすべがない。

殆どが電脳展開型タブレットに格納してあるし、電脳展開型タブレットを教える訳にもいかない。


電脳展開型タブレットに格納されている魔術系は自分たちで開発、構築した物なのだが、電脳展開型タブレットに格納している理由の一つとして、忘れても展開できるという利点の為だ。

術式は全て電脳展開型タブレットに格納してあるので、構築方法や展開方法、可動方法も全て全自動。

そんな訳で、何百年も経つとそりゃ忘れるよね。

忘れたものを教えることは出来ないのだ。


そういう事もあり、この世界の魔術しかアリスには教えられないしそれ以外を教えるつもりもない。


そんな訳でアリスとのお勉強会なのだが、正直言うと俺も教える側としては理詰めじゃないから感覚で話してしまう。

だからアリスには俺の感覚を掴んでもらうしかないのだが…


とりあえず俺から見える範囲内でアリスの魔力の流れを指示するのだがアリスの魔力操作の下手な事この上ない。


4歳で魔力を操れと言う方がどうかしているらしいが、理論は分かるが実地と言うか体感が付いて行かないようだ。



まずは、アリスの中の魔力をアリス自身が認識しなければ始まらない。

これは世界によって気であったりオーラであったり言い方は様々…と思う。


そう言った類のものは大概が"瞑想"であったり"精神統一"で開眼させるものなのだが。

ああ、某漫画のように無理矢理覚醒させるって方法は存在しない。


先生が授業で言っていた事を言うが理論の分かるアリスは『分かっている!』と言葉には出さないが、その分、もどかしさもあるようで苦労している。

その顔は、端から見たら俺がアリスを苛めているのではないかと疑われる程に、悔し涙を溜め、それでも耐えているアリスの図だった。



あまりのアリスの表情に仕方なく、俺独自の解釈をアリスに説明してみる。


「まずは、体の中を血が巡っているのを感じてみて」


「ち?」


「そう。胸に手を当てて胸がドクンドクンなってるでしょ? その時に心臓が体中に血を流しているんだよ」


「へ~」


「川とかを思い浮かべれば分かりやすいと思う。何となくイメージ出来た?」


「うん」


「それと同じことを血ではなく魔力と考えてみて」


「ん~………ん~~…ん~~~……んん?」


明らかに今までと異なる魔力の流れを感じる。

ってか、アリスさんてば要領よすぎない?

なにこの子、天才なの?


「これ…かな?? こんな感じでいいの?」


「そうそう! そんな感じで螺旋を描くように」


「ラセンってなに?」


アリスに螺旋は難しいようで、仕方なく、指で地面に螺旋を描く。


「あ~…絵で説明すると、こんな風にグルグルグルグル…ってお腹の中から胸に上がって、円を描くように魔力を回してみて」


「ん~~~~~…こんな感じで?」


「そうそう!」


案外呑み込みが早いぞ!

これは地獄の特訓に付き合わなくても大丈夫そうだぞ!

天才とは周りに迷惑をかけない子って事なんだな。


「そうしたら、キュアの螺旋はこんな感じでイメージして」


そういって地面に書いた絵を見せてアリスを見る。

なんだ、出来てるじゃん!!


「今度は、その魔力を手のひらに集めて…」


「ん~~」


「そうそう! いい感じだぞ!!」


「そこで「キュア」って言いながら魔力を手のひらから出すイメージ」


「ん~~~…キュア!」


ほんのり手のひらから薄い緑色の光が光っている


多分だけど、口から出す言葉は切っ掛けで魔力操作すれば恥ずかしい詠唱とか魔法名を言わなくても発動できる。

でなければ俺がアリスにかけたキュアがキュアじゃなかったって説明もつく。

って事はだ、普通の人は他人の魔力を感じる事は出来るが流れとかは分からない様だから、嘘の魔法名を言いながら違う魔法を使うという小細工も可能という事だ。


「ねぇ! アイリス! これ出来てる?」


「おお! 出来てるぞ!! やったなアリス!!」


「ホント! ホント!!」


「凄いじゃん!!」


「アイリスには負けないもん!!」


なんだかんだ言ってアリスも普通の4歳児を超えてるんじゃないか?

結構簡単にキュアをマスター出来て良かった。

さすが非公認勇者なだけはある。


「よし! これで今日は終わりにしようか」


「まだ!」


「え?」


「先生は"はんぷく"って言ってた!」


「そ…そうだな」


「いい? 良く見ててよ!」


自転車に乗るのと同じように、1回コツを掴めば、凡そ魔法の発現は可能となる。

後は、如何に確実に効力のある魔法を発現させるかにかかってくる。


要は、自転車に乗れるが、早く走らせたり自由自在に操る技術は練習が必要と言う事。

その上に昇るのは努力と根性とちょっとしたセンスになるんだろう。


確実にキュアを発現できるようになり一安心。

反復も大丈夫だし、終了しようとアリスに提案するが…


「―――まだ!」


「え?」


俺は明らかにメンドイ顔をしていたに違いない。


「まだよ! まだライブ…らり? って言うの教えて貰ってない」


はあ…マジか。

アリスの前で色々やるのはやめておこう。


「アリス、気分悪くなったりしてない? 大丈夫?」


「全然平気!」


元気のいい事で。

魔力枯渇するまでキュアをやらせてればよかった…と若干後悔。


「はいはいライブビューね……じゃあ、今度は魔力をこういう螺旋で…」


再び俺は地面に魔力の流れを描く。


「うん!」


「今度はその螺旋を目と頭の方に持って行って…俺の魔力を意識しながら"ライブビュー"って唱えてみて?」


「頭と…目に…分けて…む……難しい…アイリスを…ライブビュー!!」


…………何も起こらないようで、アリスの額に『?』が浮かんでいるような顔をする。


「…ねえアリス? 俺の魔力を感じ取れた?」


「…わかんない」


自分の魔力も中々に把握できなかったアリスだ。

他人の魔力を把握するのなんて生半可な事じゃないだろう。



「わかんない! どうやったらアイリスを感知できる(わかる)の~!!」


と、その場で癇癪を起す。

散々宥めるがそれでもアリスの癇癪は収まらない。

優しく、すっごく優しく、諭すように優しく「また明日頑張ろう?」って言うと余計に金切り声を上げる始末。


仕方なく「出来るまで教えるから」って言葉にようやく癇癪が収まってくる。

それでもアリスの両頬は膨れたままなのだが。


うん、やっぱり恐怖の猛特訓が始まるんだね…


それでも、アリスの頑張り(以上に俺の方が頑張った)の甲斐もあり数時間後にはアリスも俺の魔力を感じ取れるようになった。

良かった。

本当に良かった。


メイドさんに「食事の用意が出来ました」って言われても頑としてその場を動かないアリス。

天才は人に迷惑をかけないんじゃなかったのか?

困り果てるメイドさんに何とか妥協案を出して|ここ(外)で食事をさせてもらう。


そんな状況にパパもママもアルトマン先生もなぜかテイラーさんも外での食事となった。

そう言えば、テイラーさんって俺の乳母じゃなかった?


授乳も終わったのに何で領主の家に気軽に居るんだろう?

そんな疑問が頭をよぎるがあまり気にしないでおこう。


食事も終わり、ついでにとアリスの特訓を紅茶を飲みながら和気藹々と眺める大人たち。


俺は相変わらずアリスの魔力を眺めてはアドバイスする。


「こういうのって先生の仕事じゃないんですか?」って疑問をアルトマン先生に投げかけると


「だってわしもそんなに良く人の魔力の流れなんてわからんもん」と言いやがった。


…本当に学園長なのか?

ジト目をアルトマン先生に向けたところでアリスが騒ぐ。


「…ライブビュー!! …アイリスの魔力が28000って出た! 出たよ! …でも、それだけだよ?」



たぶん、魔力の振り分けとか、色々な要素が結合しないと全てを見る事は出来ないのかな。


「とりあえず出来たねアリス」


「ん~…アイリスのが全部見えてない気がする…」


「い…いや……それはアリスの魔力が弱いからだよ」


適当な嘘を言ってみた。


「でもアルトマン先生はアリスの魔力も凄いって言ってたよ」


「あ…ほら、あれだよ…自分よりレベルの低い人しか見れないんだよ」


ここでも適当な事を言ってみる。


「う~…アイリスよりアリスの方が弱いから…?」


や……やばい! アリスが泣く準備に入っている顔だ!!


「ア…アリスもすぐに強くなるよ」


そう言いながら頭をナデナデしたらアリスは目を細めて少し顔が綻んだ…

何気にイケメンスキル"頭なでなで"のレベルが上昇してる気がする。


「魔力の使い過ぎも良くないから今日は終わりにしよ? ほら、夕御飯の準備も手伝わないと…ね?」


大人たちは呑気に午後を過ごしている。


時々、アリスに「ガンバレ~」とか「もう少しじゃぞ!」とか合いの手を入れてるし。


村の領主ってそんなに暇なんでしょうか?

それに学園長ってそんなに暇があるんでしょうか?


「むぅ~分かった! 明日は負けないからね!」


そう言ってトタトタと屋敷に帰って行った。

とりあえず納得して貰えてよかった。


それにしても、かあいいな~~~アリスは…いや、俺はロリコンじゃないぞ!

俺だって4歳児なんだからな。

問題は無いはずだ!!


しかし、魔力を感じてからキュアを1回で覚えてしまったし

ライブビューも完全では無いにしろ何だかんだで1日で覚えしまった。


アリスも加護が付いて普通じゃないのは分かるが…暗黒女神の庇護。


―――――庇護?


弱い立場のものをかばって守ること。(電脳Wiki)



あいつ(アスラ)が守るって…相当なチート能力でも付いたんじゃないか?

明日、ちょっと試してみようかな。



そう言えばみんなでアルトマン先生たちと何の話をしてたんだろう?

チラリと見たときは呑気に紅茶を啜ってる光景しか見えなかったが。


まぁ、そのうち分かるか。


家のドアからアリスがこちらに向かって手招きしている。

こういう所は4歳児だな~って思う。

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