第12話 写真部会議
遠足から数日後。
今日は部活で会議が行われていた。
この学校は、授業時間を使って、新入生に部活紹介や委員会の説明などを行う。
各部活の持ち時間は5分。
どの部活も新入部員が欲しいため、この5分に力を入れる。
ギャグ要素を取り入れ笑いを誘う部活や劇風にする部活など、、、様々だ。
私の所属する写真部でも、この5分間をどうするか話し合うことになった。
地味な写真部に興味を持ってもらうために、この5分は大切な時間になる。
今の部員だけでも、正直面倒な私。そのため、会議の内容を真面目に聞いていなかった。
「紗季ー?こんな感じでいいー?」
「!?、、、いいんじゃない?」
急に話を振られて、とっさに賛同してしまった。
(なんの話だったんだろ、、、?まぁ、私には関係ないだろうし、、、)
「まさか、川上がこんなにあっさり承諾してくれるとはなー」
祐樹先輩が言った言葉が引っかかる、、、。
「これで、新入部員獲得は間違いないですね!なんたって、紗季が出てくれるんですから!」
綾香の言葉が頭の中でループする、、、。
「先輩!どんな内容にします?」
「そうだなー。紗季をモデルにして写真を撮るのもいいし、、、紗季が写真を撮ってる姿はかっこいいから、、、うーん、、、悩むなぁ、、、。」
「、、、はぁっ!?」
思わず声が漏れてしまった。
「紗季、部活紹介出てくれるって言ったよね~?」
、、、やっぱり、部活紹介に私が出るらしい、、、。
面倒、、、。
「ごめん、、、。ちゃんと聞いてなかったから、、、。」
「でも、さっき了解してくれたよね??まさか、撤回しないよね、、、?」
「川上は撤回なんかしないよな!??」
綾香と祐樹先輩にここまで言われると、断るのも面倒になってくる、、、。
「、、、はぁ、、、。やりますよ、、、。」
半分自棄になって言う。
「やった!」
「そうこなくっちゃな!」
何をやらされるのかわからないけど、、、
もう、いいや、、、。
私は写真部員を甘く見ていたらしい、、、。
この後、私は後悔することになる、、、。