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縄張り紀行「仮」  作者: 夢辺 流離
7/24

我輩はねこではニャい。

 我輩はケット・シーである。


ケット・シーと言えばおお!と言う気がするが、

日本語にすれば“ねこ妖精“で一気にもぶっぽくニャる気がするのは我輩だけであろうか。


 ケットはいわゆるキャット、シーはよくわからんが妖精らしい。

元々アイルランドにいたのだが、土地開発で住み処を逐われて各地に移り住んだのにゃ。



   と我輩も伝え聞いたのだが、本当のところは

   好奇心で飛び出したのが半分ではにゃいか。


 『好奇心ねこを殺す』にゃんて言葉があるが、

我輩達も知性を持つが故に放浪癖があるのだ。

むしろ普通のねこよりひどいかも知れぬ。


 見かけは普通のねこと変わらぬ。

ちょっと賢い分、二足歩行したり両手でではあるが、

物を持ったりできるが日頃はねこに混じって暮らしている。

妖精というだけあって実はそんニャに食事は必要ニャいのだけれど、一度ツマカンを貰ってハマってしまったので、

多少食い意地が張っていると言われようがしかたがない。

普段の餌はねこ達に分けてやるのだが、ツマカンはダメだ。

彼らには塩気が強すぎるのだ、ホントだぞ?


 かつて船を乗り継いでこの日本に来たご先祖様達は自然溢れる地を好んだと聞いているが、我輩はこの大学なる、研究機関がお気に入りだ。

 

 若者達の熱意というか、活力というかが肌で感じられる、といっても全身毛皮ニャンだけどな。

長年住んでいればすこしくらい分かることがあるので、

ちょっとお手伝いをして日々を過ごしている。


…決してツマカン欲しさではニャいぞ!ホントだぞ!



 山間部にある当キャンパスは気温が低く、

余所と比べて桜が咲くのがちょっと遅い。


 まだもう少し先にニャるけれど今日は入学式。

また新たな一年が始まるのニャ!




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