第23話 ステータスボード
0時に更新しようと思いましたが、疲れが溜まっていたのか起きられずorz
「武器の作成はラインバッハに戻ってからにするの?」
「ああ、こいつを作ったのもケリンドだからな、やっぱあいつに作ってもらいたい」
ダンジョンから王都への帰り道、グラントの剣のことについて話題にする。グラントの剣はケリンドがアダマンタイトから作った大剣だ。アダマンタイトはものすごく硬い金属である。そして、今回はオリハルコンと大地聖石を入手している。オリハルコンとアダマンタイトを合金にすると『聖鋼』という合金となる。これは実は聖剣の素材の一つ。この合金に聖石によって属性を付与して武器を作ることで聖剣となる。つまりグラントは聖剣の材料を得ている。本人はそのことがわかっているかは知らないが。
「そういえば、このパーティーでグラントだけ魔法使わないけど、適正とかどうなってるの?」
「俺は魔力がそんなにないからな。適正は地と闇なんだが」
「2属性に適正があるのに魔力が低いですか」
リズがものすごくもったいなさそうな表情をする。たしかに複数属性使える人間は少ない。魔力が少ないって言っても初級くらいは使えそうなものだが。闇に適正があるなら、中級までつかえればダンジョンでリズがつかった重力操作の魔法が使える。そうすれば自力で先ほどの攻撃が繰り出せる。
「グラント、ちょっとグラントのステータス見ていい?」
「ん?そういやお前、鑑定持ちだったな。別にかまわねーが」
俺はグラントを鑑定してみる
名前:グラント
種族:人間
性別:男
年齢:28歳
Lv:103
HP:640/640
MP:100/100
グラントってまだ20代だったんだな…初めて会った時20代後半だと思ってたがまだあの時は前半だったのか。言われてみればあれから老けたという印象がない。そんなことはどうでもよく。うーん、MPは100か。レベルに比べれば低いが、魔法が使えないほどではない。細かいステータスが見れればもっとなにかわかるんだろうなぁ。
「魔力はないわけじゃなさそうなんだけどなぁ。鑑定じゃステータス見れないから詳しくはわからないけど、MPはレベルの割にはかなり低いけど、魔法が使えないってほど低くもないし」
「まぁ、自分の能力値なんて詳しくわからないからな」
ん?ちょっとまて?スタータスカードには確かに見れないが自分用のステータスボード見れば見れるだろう?ひょっとしてこの時代の人はステータスボードの存在をしらないのか?俺は心の中で「ステータスオープン」と唱える。
名前:クエスト・ラインバッハ
種族:人間
性別:男
年齢:10歳
Lv:290
HP:856/856(年齢補整につき減少)
MP:1450/1450
筋力:685(979) 耐久:606(856) 敏捷:696(995) 器用:700(1001)
魔力:892 (年齢修正のためステータス低下)
スキル:女神の加護 剣戦闘Lv5 格闘戦闘Lv4 投擲術Lv4 槍戦闘Lv2
身体強化Lv5 精神強化Lv5 危険感知Lv5 罠解除Lv5
隠密行動Lv5 鑑定 解析 状態異常無効 生活魔法 四属性魔法Lv3
雷魔法Lv5 光魔法Lv5 治癒魔法Lv3 闇魔法Lv1 忍術Lv5
料理Lv4 鍛冶Lv4 調薬Lv4 神託 無詠唱 次元倉庫
目の前に俺にしか見えないステータスが表示される。見れるよな…あ、レベルが上がってる。ステータスは少しだけだけど上がってる。スキルは槍戦闘と闇魔法を習得か…ってなんか解析ってスキルまでとってるな。いつこんなの習得したんだろ?あとで女神に聞いてみるか。相変わらずステータス修正が入ってる。多分成人である15歳になったら低下がなくなるんだろうな。しかし、なんていうかやっぱりチートなスキル構成だな。
「リズ、ステータスボードって見れるよな?」
「はい、普通に確認できますが」
俺は小声でリズに質問すると、リズも小声で答える。やはり見ることが可能か。どこかでステータスボードの存在を忘れられたってことか?アトモスに今度聞いてみようっと。アトモスよりイセリアの方が手っ取り早いか。寝る前に聞いてみよう。
「ところでグラント。その剣とオリハルコンと大地聖石で新しい剣つくるんだよね?」
「そのつもりだけど、なんか問題あるのか?」
「その剣、一応確認するけどアダマンタイト製だよね」
「ああ、そうだけど」
「グラント様、アダマンタイトとオリハルコンで合金を作ると聖鋼になります」
「……ねぇ、今、聖鋼って言った?」
ミリスが恐る恐る聞いて来る。どうやらこいつ気付いたらしい。さすが魔術師、知識として持っているらしい。
「ええ、ミリス様」
「聖鋼ってあれよね…属性聖石と組み合わせて武器作るとアレになるっていう」
「その通りですミリス様。さすが博識でいらっしゃいますね」
「どういうことだ、ミリス?」
「エリックやアリアも知らないみたいだね。えっとね、聖剣の素材ってなにか知ってる?」
「しらねぇよ、っていうか聖剣って作れるのか?」
「作れるよ、素材事態がレアだから当然量産はされてないけど」
「で、聖剣の素材ってなんなんです?」
「属性聖石と聖鋼だよ」
「は?」
グラントが少し固まってる。そりゃ、冒険者が聖剣つくるっとわかればびっくりするだろうな。普通の冒険者は聖剣なんて持ってないからな。まったくではないだろうけど。それ以前に腕のいい鍛冶師が必要だが…。ケリンドなら大丈夫…だよな?
ちなみにその聖鋼にミスリルを加えると聖銀になったりするんだけどな、実は。
「イセリア、この時代の人はステータスボードのこと知らないのか?」
屋敷に戻って、少し休むとベッドの上に寝転がり神界へ。イセリアに疑問に思ったことを伝える。
「ステータスカードを使えるようになってからそっちメインになって使わなくなったみたいね。なんでかしらないけど」
「ってことは普通に使えるんだな。あと、なんか知らないウチに解析ってスキル覚えてるんだけど」
「あ、それは鑑定のスキルが仕様変更で弱体化したから、追加で覚えさせたのよ。そっちが1000年前の鑑定と同様の効果で相手のステータス見れるわ」
「お前のしわざかっ!!」
「でもアレば便利でしょ?」
「確かに、ありがたく受け取っておく」
そのあとすこしだけイセリアと話をしてから神界から戻った。
ステータスボードのことはどうしようか?一応父上に相談したあと、必要なら陛下に報告してもらって普及させればいいか。自分の能力を把握することは悪くない。ひょっとすると本人も把握していないスキルに気づくかも知れない。まぁ、各々の能力値やスキルの把握と監理はちゃんとやらないといけないかもしれないけど。その辺は任せればいいだろう。国とギルドの方でなんとかするだろう。丸投げでいいや。
お読みいただきありがとうございます。
今週はすこし更新が不定期になるかもしれません。なるべく毎日更新しようとは思いますが、ご了承お願いします。




