表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/49

第22話 ゴーレム戦

ギリギリ間に合った(ボソッ

戦闘描写は難しいです。まだまだ精進が足りません

 隠しボス部屋に入るとそこはかなり拾い空間だった。天井の高さが今までの2倍くらいある。そして何より目立つのが部屋の中央部分に書かれた魔法陣だ。確実にアソコからなにかが召喚されると思う。さて、なにが出てくるか。

 案の定、俺達全員が中に入ると扉が閉まり、魔法陣が輝く。何かが召喚……いや錬成か!?魔法陣が描かれていた床が盛り上がり人型に形成されていく。どうやらゴーレムのようだ。ゴーレムはその素材によって強さが違う。グラント達が戦った30階のボスであったゴーレムはアダマンタイト製のゴーレムだった。今回はなんであろうか?


「一見すると、ただのロックゴーレムっぽいけど?」

「それにしては魔力量がなんか多くない?」

「なんかやな予感がしねーか?」


 グラント達はゴーレムを見ていろいろと言っている。俺は鑑定のスキルを使ってゴーレムを見る。


名称:エレメンタル・ゴーレム(地)

レベル:120


 ん?まだ10階だぞ、強すぎないか?俺とリズがその気になれば余裕で勝てるが、グラント達はまだ100行ったくらいのレベルだから、なかなかの強敵だ。


「エレメンタル・ゴーレム…」

「ちょっとクエスト、いまなんて言った?」

「エレメンタル・ゴーレムだよ、あいつ。今、鑑定を使って調べた」

「お前、鑑定なんて使えたのか」

「あれ?言ってなかったっけ?」

「今はそれよりアレが本当にエレメンタルゴーレムだったらヤバくないですか?」

「そうね、私達がメインで戦うから、クエストとリズは後方から援護をして」

「了解」 「わかりました」


 俺たちが申告しているレベルが自分たちの半分くらいと知っているためにミリスが俺たちに後方支援を頼んでくる。ただでさえ依頼主の貴族の子供だから大事に至った場合もマズイという判断なのだろう。俺たちはおとなしく援護に徹しながらグラント達のお手並みを拝見といこう。


「フレイムスピアッ!!」


 リニスが炎の槍を魔法で5本生み出し射出する。彼女の魔法はエレメンタルゴーレムの表層を少しだけ削る程度のダメージしか与えない。次いでエリックが風の魔法をエンチャントした矢を放つ。コレもゴーレムをほんの少し削っただけで対してダメージを与えない。魔法と射撃攻撃の合間にグラントとアリアが接近してお互いの得物を叩きつける。グラントの大剣の刃は通らない。アリアのメイスの方がダメージを与えれそうな感じではあった。


「硬いな」

「剣や矢より鈍器の方がダメージ通せそうですね」

「ボクらとの相性悪いね」


 口々に愚痴をいうグラント達。だが、それでは事態は変わらないのも彼らはわかっている。俺は後方からゴーレムを見ると、腰の辺りがガチッっという音ともに少し浮くような動きをしたのを見た。まさかと思うが…


「グラント、アリア、早くそいつから離れて!!」


 俺の叫びを聞いてグラントとアリアが後方に飛び、ゴーレムの射程圏外へと出る。それと同時にゴーレムは腕を横に水平にするとやや前かがみになり、腰から上を回転させる。グラント達がいた地面がその回転パンチでえぐれる。グラントは冷や汗をかいていた。ゴーレムは回転を止めるとこちらを向く。さて、俺とリズはどう動くか。


「アーススパイクッ!!」


 リズお得意の大地からの巨大な刺を発動する。ゴーレムの左腕をえぐるがそれでもダメージはそれほどでもない。左腕を完全に潰せればよかったんだが。

 ゴーレムは最大ダメージを与えたと思われるリズの方を向く。そして左腕をリズの方に向けてなにかをしようとしている。何をしてるんだ?

 グラント達がその隙を付いて再度攻撃を開始する。


「エクスプロージョン!!」


 ミリスの爆裂魔法が炸裂する。胴体部を結構えぐった。


「ガトリングショット」


 エリックがものすごい速さで矢を連続で放つ。弓の技の一つだな。連続攻撃を一点に集中させてダメージを与えていく。


「グラント、攻撃力を上げるわ。エンチャントウエポン」


 光魔法の攻撃力アップの魔法をアリアがグラントにかける。グラントの大剣は光に包まれる。その大剣を上段に振りかぶるとグラントはゴーレムに飛びかかる。


「ハンマーバッシュ!!」


 豪快な唐竹割りの一撃をゴーレムの右肩にぶつける。グラントの一撃でゴーレムの肩から右腕が切り裂かれる。ハンマーバッシュは汎用の武器技だ。力任せの一撃とも言えるが、熟練者が放つそれの威力はものすごい。グラントの攻撃と同時にリズに向けていた左腕がリズに向かって飛び出す。ロケットパンチかよっ!!


「クソッ!!大地返し2段!!」


 俺はリズとロケットパンチの間に入ると、床面に手を起き、忍術を発動する。忍術によって床面から2枚の石壁が生まれ、ロケットパンチの進行を妨げる。勢いを削ぎきれないか?枚数が足りなかった。


「ありがとうございます、クエスト様」


 リズはそう言うと魔王杖に魔力を込めている。魔王杖に闇属性の魔力が付与されているようだ。リズは勢いの弱まったロケットパンチを魔王杖で叩き落とす。その光景にグラント達も呆れた表情を浮かべている。


「グラント様、まだ戦闘は終わってません。両腕を失った今がチャンスではありませんか?」

「おっと、俺としたことが……やるな、嬢ちゃん」


 グラント達は再度ゴーレムに向かっていく。ミリスは、ゴーレムの頭上に氷塊を造り落とす。そのタイミングでアリアが光魔法の光線をゴーレムに放つ。ゴーレムがバランスを崩したところで、グラントが再びハンマーバッシュを繰りだそうと走りだし、そこにエリックが風魔法で速度をブーストする。俺は体制を崩したゴーレムの足元、水魔法の氷結で固め動きづらくする。リズはグラントがハンマーバッシュを発動し振り下ろすと同時に闇魔法の重力制御でグラントの大剣の重さを増やす。


「うぉっ!!なんだこれ、いきなり剣が重くなった!?」


 さすがのコレにはグラントも驚いたが、振り下ろす威力が上がったためか、エレメンタルゴーレムを真っ二つに両断した。さすがにこれで勝負有りだったのだろう。グラントの着地と同時にゴーレムは光の結晶となり霧散した。同時に入り口の扉が開く。地面にはドロップアイテムが転がっている。まずはサッカーボール位ありそうな大きさの魔石、それから琥珀色をした拳大の魔石のようなもの。最後に金色の金属。それから金属と同じ素材でできているであろう片手用のハンマー。


「クエスト、鑑定頼めるか?」

「ああ、かまわないよ」


 さきほど鑑定スキルがあることを知ったグラントがアイテムの鑑定を頼んできた。俺は快く引き受けるとアイテムを手に取る。


「こっちの琥珀色のが『大地聖石』、金属の固まりが『オリハルコン』、ハンマーが『オリハルコンハンマー』だね」

「大地聖石とオリハルコン…だと!?」

「めちゃくちゃ儲かってないかな、それ」

「ハンマーはアリアが使えばどうかな?」

「クエスト君達はそれでいいの?」

「俺たちは魔石を換金した金の分配だけでいいよ。大地聖石とオリハルコンはグラントの武器をつくったらどう?さっきの一撃で剣にヒビが入ってるでしょ?」

「よく気づいたな、お前。でも、いいのか?」

「問題ないって。グラントの武器もそんなだし、ダンジョン探索はこれで切り上げて王都へ戻ろうぜ」


 俺たちはドロップ品の分配を決めてから、水晶球に触れてダンジョンの外へと戻った。

お読みいただきありがとうございます


グラント達が倒したゴーレムの素材を変更しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ