夢日記、あるいは虚像。
何を書いてるか分からない? 大丈夫、私も対して分かっていないで書きました。
取りとめも無い、何の意味も無い話をしよう。
君は夢日記というものを知っているかい?
ああ、そうだその夢日記さ。
夢の中で起こったことを日記のように書く。だから夢日記。
夢というものは不思議だ、記憶にあるものもあれば全く覚えがないのに知っている。
なんてこともある。
そんな夢をいつしか覚えておきたいと思った私はその日の夢を書き始めることにした。
しかし、案外夢を記すというのは難しいもので、起きるとそのほとんどが虚無に消えて忘れてしまうのだよ。
確か、一週間ほどはそんな感じが続いたはずだ。
そして私はあるとき、気づきを得た。
起きてからでは日記に書けないのなら夢の中で書けばいいのではないか? とね。
ああ、まて。
待つんだ。
別に気が狂ったとかじゃない。
夢の中の話を夢の中で記録する。そんなにもおかしい話か?
......ああ、そうだおかしい。 それは認めよう。
しかし、その時の私は本気でやろうとした。
ーーやろうとして、出来てしまったんだ。
明晰夢、というものを知っているか?
夢の中で夢だと自覚するーーというようなやつなのだが、あれに近かったのだろうな。
寝ては変なことが起きそれを記す。
また起きて、寝て、記す。
興味本意だったのが実現できたんだ。まさに夢のようだったよ。
......んん、
しかしな、それも長くは続かなかった。
いつしか私は夢を見れなくなったのだよ。
原因はわからない。
書き記すことが悪かったのか、それとも夢と自覚し続けたのが悪かったのか......
とにかく私は夢を見ることがなくなった。
それだけなら話は終わるんだが、それ以上に私の身におかしなことが起きた。
現実に夢の中の住民ともいえるものたちが現れ始めたのだよ。
うねる電車に、跳ね回る亀。
愉快よりもさすがに恐怖が勝るというものだね。
それじゃあどうしたのかって?
どうもしないさ。
今のところ悪影響は少ないからな。
悪い所はまともな奴らだとぱっと見普通に見える事と、他の人には当たらないくせに私には堂々と触れてくるぐらいだな。
おそらく私の頭が誤認して怪我したようになる。とかその辺だろう。
あぁ、車は辞めたよ、目の前に人が出たらブレーキを踏みかねんからな。
そう言うわけだから、周りから見ると私はおおかた幽霊が見えてるヤバいやつって所か?
ハハハ。
そうだ、今度は白昼夢とやらは知っているか?
人は起きているつもりでもほんの一瞬頭が寝ることがあるそうだ。
その寝た一瞬で幻の様に人が出て消えるから幽霊だ、なんて言われることもあるのだそうだ。
要するに……あいつらはちゃんと幽霊だ、とも言えるかも知れないって話だな。
さて、雑談はこのくらいにして、君が話しかけてきた理由を聞こうか?
君は以前もあった事があるな?
その時はどこだったか……
まぁいい。
おいおい、体を捻ったってこっちには何も伝わらないぞ?
ちゃんと人の言葉で……ってそうか。
ーー何だ夢か。




