孫娘が婚約破棄されたので現場で奥義を炸裂させた祖父の話
※やや下品な表現があり。ご注意下さい。
「コゼットとの婚約を破棄とする!代わりに真の令嬢ミリーと婚約を結ぶ」
「ミリーでございます。アダムの真の婚約者ですわ。よろしくお願いします」
孫娘が婚約破棄をされたのじゃ・・・・ここは伯爵邸のガーデンじゃ。大勢の客が賑わっていたが、突然、婚約破棄が始まったのじゃ。
孫娘から修業先の伯爵邸に絶対に来ないでと言われたが様子を見たくて紛れ込んだのじゃ。
ワシはゼム爺さん。しがない平民の爺さんじゃ。
何故、気がつかなかったのか?
孫娘は伯爵家に乞われて婚約者になったはずじゃ。
いや、予兆はあったのう。
☆☆☆
『コゼット、良かったのう。アダム君に可愛がってもらっておるかのう』
『ええ・・・・』
どこか、浮かない笑顔だった。
『おや、アダム君から、ドレスを贈られたのではないのかのう。膝まで見えているドレスじゃのう』
『お爺ちゃん。もったいないわ』
ワシが煽った節がある。
『ワシの孫娘は伯爵夫人になるのじゃ!』
『ゼム爺さん。良かったな!』
『ああ、そうじゃ、ワシも貴族婦人の爺になるのじゃ。曾孫を可愛がるのじゃ!』
町内会を集めて前祝いをやったのじゃ。
だが、コゼットは浮かなかった。プルプル震えていたのう。
『コゼット、どうしたのかのう?具合が悪いのかのう』
『お爺ちゃん。何でもないわ』
『そうじゃ。伯爵家に行儀見習いどうじゃ?浮かれてはいかんのう』
『お爺ちゃん。分かったわ』
平民から貴族に出世じゃ。
浮かれていたのはワシじゃった。
あの様子では虐められていたのう。
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ワシは群衆の後ろから前に出た。
杖をつき。プルプル震えて前に出て、うなだれているコゼットの後ろから肩を叩いたのじゃ。
「コゼット、すまなかったのう」
「お爺ちゃん。ごめんなさい。私、アダム様の気を引けなかったわ」
「ええて、あんな男願い下げじゃ」
アダムの隣のミリーは腰に手を回されている。浮気相手かのう。
「こんな無学な娘よりも、我の婚約者はミリーが相応しい。平民ではない。貴族令嬢だ」
「そうよ。アダム~」
「ミリー、ここで高らかに婚約を宣言しよう!」
チュチュし始めた。周りの観客は困っておるのう~。
だからワシはヨレヨレと2人の前に出たのじゃ。
「何だ。汚い爺だな」
「あっち行きなさいよ!クソ爺!」
ワシはな。元兵士じゃ。軍功を立てたのじゃ。
ここだけの話じゃ。死んだふりが出来るのじゃ。
まずな。服を脱いでな。
「な、何だ。この祝いの日に」
「キャア、アダム!」
「見るな。汚れる!」
ブラ~ン。ブラ~ンを2人に見せつけて、婚約の日を台無しにして。
【こ、婚約破棄じゃと!ウ、ウ・・・・】
ブリビリ~とクソを垂れて倒れたのじゃ。
舌は出して、白目を剥くのじゃ。
まあ、死んだふりじゃな。死んだふりをして魔王軍に紛れ込んだのじゃ。
勝てぬなら嫌がらせをする老害かのう。
これで2人の婚約は台無しじゃろ?一生、汚いモノを思い浮かべるのじゃ。
【お、お爺ちゃん!お爺ちゃん!】
そしたらな。コゼットが駆け寄ってきたのじゃ。
ユサユサ揺らされて分かる孫の真心かのう。
「そこの騎士様、担架を持って来て下さらない?」
「・・・ないが・・・」
「なら、細い棒を二本!」
「承った」
「どなたか。服を!上着の袖を木の棒にして担架にします!」
「でもな。クソを垂れている・・・」
「いいわ!なら、私のドレスを!」
コゼットが脱ぎだしたら、1人の騎士が止めたのじゃ。
「・・・その心意気、打たれました。私の上着をお使い下さい」
「有難うございます」
「おい、この方こそ真の令嬢だ!戦場じゃ野ぐそ当たり前だっただろ!」
「「「おう」」」
「ダグラスの言う通りだ!」
何かのう。熱くなってのう。ワシは今更死んだふりとは言えずに瞼と閉じていたのじゃ。
大勢でえっちらおっちら回復院に運ばれてのう。
何か怖い話が聞こえてくるのじゃ。
「お爺ちゃん!お爺ちゃん!」
「雷魔法をうちます。皆様、避難を」
「分かった。コゼット殿、最新の蘇生方法だそうだ」
「グスン、お爺ちゃん」
だからのう。飛び起きたのじゃ。
「・・・おお、何かあったかのう。女神様が手招きしておったが、コゼットの声で振り返ったのじゃ」
「お爺ちゃん」
「ご老体!」
騎士の制服をクソで汚したのじゃ。悪い事をしたのう。
しかし、ダグラス君は気にしなくて良いというのじゃ。
「ダグラス様、洗っても嫌ですよね。私に1着縫わせて下さい」
「何と、お針子もできたのか?」
「はい、婚約前はお針子の修行をしていました」
「なら、騎士も戦場で軍服を繕います。一緒に作りましょう」
となってな。
我家に頻繁に来るようになったのだ。
「さすが、お針子、きめ細かい・・・私では役に立たない」
「フフフ、ダグラス様もさすがですわ」
ダグラス君は帰らなくなったのじゃ。孫娘の裁縫を見ているのじゃ。
「お義父さん。いつまで裸なのですか?」
「し、しまったのじゃ!」
服を置いてきたのじゃ・・・・しかたない取りに行くのじゃ。
戦友とな。
既にロバに乗った戦友が大勢集まっているのう。
皆、老人仲間だのう。
「ゼム爺さん。伯爵家に特攻じゃ!戦闘は元騎兵隊長ハンスに任せろ!」
「そうじゃ!30年ぶりにファイヤーボールぶちかましてやるわ!女魔道士、華のマリーとはワシのことじゃ!」
「「「コゼットちゃんは孫同然!」」」
ロバでゆっくり伯爵家に向かったら。王国軍が出てきたのじゃ。
大通りを武装して歩けばそうなるのかのう。
隊長が叫ぶのじゃ。
「貴様ら!貴族の邸宅を襲うとは何事である。解散せよ!」
だからのう。
「おう、アイラスキーを出すのじゃ!」
「アイラスキー?」
「国王じゃ!」
「貴様、陛下の御名を呼び捨てとは叩き斬ってやる!」
その時じゃ。
【待て!】
金ピカの近衛騎士団が来たのじゃ。
「陛下・・・」
「陛下だ!平伏をせよ」
ワシはな。裸で平伏したのじゃ。
「ゼムよ。久しいな」
「王太子殿下から立派な国王になって嬉しいのじゃ」
「皆の者、良く聞け。この者は、魔王軍四将の1人、死霊使いゾロスターを討ち取ったゼム殿だ。女神十字勲章持ちである。敬意をしめせ」
そうじゃ、ワシは死んだふりをして魔王軍の死霊使いの軍勢に紛れ込んだのじゃ。
そしてな。近づいて聖水をかけてぬっ殺したのじゃ。
皆は剣を抜刀して垂直にして敬礼をしたのじゃ。
「しかし、陛下、何というか・・・泥臭いですな」
「たわけ。戦いとはそういうものだ。ゼム殿は教えてくれた・・・魔王軍は遠ざかり戦が絶えているのは昔の兵士達のおかげである。」
何とか市街戦を起そうとしたのは不問に付してもらったのじゃ。
陛下の調停でコゼットは多額の慰謝料をもらったのじゃ。元々婚約もワシの女神十字勲章が目的だったのじゃ。陛下も一目おくからのう。
そしてな。
「お爺ちゃん・・・服を作ったからこれを着て出席して下さいね。裸は無しです」
「わかったのじゃ」
今日はコゼットとダグラス君の結婚式なのじゃ。
曾孫が生まれたら、オモチャを買ってあげるのじゃ。今から楽しみじゃ。
最後までお読み頂き有難うございました。




