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詩 お腹が痛い

作者: WAIai
掲載日:2026/05/23

「お腹、痛い」


私が彼に言うと、焦り出す。


「大丈夫か、おい? トイレに行ったら…」

「違うの。あれの日なの」

「へ?」


あれとさり気なく言うと、彼が首を傾げてくる。

私は痛むお腹を撫でながら、小声で言う。


「女の子の日なの」

「あー、ああ」


ようやく彼は意味が分かったらしく、顔を真っ赤に染める。

それが私にも伝わり、2人で黙る。


気まずい沈黙。


言わなければ良かったかなと後悔する。


周りは黙る2人に関係なく、元気な声を出したり、笑ったりしている。


2人だけの切り取られた瞬間。

ここに2人しかいないような、そんな状態だった。


「あの、薬を飲むね」


私はカバンから薬を取り出す。

彼の前で恥ずかしさがこみ上げ、なかなか開けることができない。


焦っていると、

「ちょっと貸してみろ」

言われた通りに錠剤を差し出すと、器用に取り出してくれる。


「ほら」

「ありがとう」


私はまだ顔が赤く、口を開く。

いつもよりも敏感な口の中。


女って大変だと思いながら、薬を含む。


「水はいいのかよ?」

「大丈夫。ペットボトルの水を持っているから」


そう言うと、私はカバンから水を取り出し、口にする。


「それでお腹は痛くなくなるのかよ?」


ペットボトルをしまっていると、彼が聞いてくる。


「うん。この薬、よく効くんだ」

「そうなんだ、へえ」


彼も1つ勉強したのか、素直だった。

直接、言わないでくれてありがとう。


感謝していると、彼がブレザーを脱ぎ、私の腰に回してくる。


「あの…?」

「いいから。普通にお腹が痛い時も暖めるだろう?」

「それはそうだけど…」

「身体、大事にしろよ」


照れくそうだけれど、はっきり言う彼。

出会えたことに感謝しないと。


私は満面の笑顔を向けるのだった。

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