三章 早朝~放課後
「つか、何でお前はこんな朝早くから来てんだよ」
「ん?朝練。陸上の」
「お前、陸上してたんだな」
「まぁ、暇つぶしってのもあるけどな。いつも朝5:00には目、覚めちまう」
「おばあちゃんか!!…でも、そんなに走るから胸が固くなって膨らまねぇんだな」
「うっせぇ!走るのと胸とでは関連性がちっとも見つからねぇよ!」
「(°ε°)プッ」
「何だその笑いは?」
「いや、必死だなと思って」
「後で絶対殺す……」
「予習でもしとくか…あ、早くしないと始まるぞ?」
「分かってるよ!じゃあな!」
ガシャン!
勢いよく扉が閉まった。
さて、本当に何をしようか。
。*°*。(´д`;)*°*。*°
「何で俺が…お前の…手伝いをせにゃ…ならんのだ……」
「いーじゃんいーじゃん、そうカッカしないでよー」
「するわ!この比率を見ろよ!8:2だぞ!もうウンザリだよ!」
「(°д°)!!」
「!?」
「親友にそんなこと言われるなんて…ショック極まりないわ…」
「だって、これ、お前に課せられた任務だろ!?」
「重すぎるんだもん…」
「腹立つ…この紙束の代わりにお前をシュレッダーにかけてやろうか?そうだ。それがいい。まだメロンパンの借りを返してないしなぁ?」
「そ、その件に関しては50円返したじゃん!チャラにしてくれないの!?」
「どっちにしろ、今新たに貸し借りが作られたからな?」
「私、多分シュレッダーに頭入らないよ?」
「冗談通じねぇのかよ…じゃ、この貸しはいつか返してもらうから」
「うう…酷い…」
「一応最後まで手伝うけど」
「……お願いします」
ふっ…
女の子株が大幅下落しましたか。
。*°*。(´д`;)*°*。*°
キーンコーンカーンコーン…
終業を告げるチャイムが学校中に鳴り響く。
肩の荷が降りたかのように、気が抜ける。
やっと今週が終わり、休日に突入する。
今週は疲れた。
「すいません」
……誰?
お宅、誰?
つか、クラスに居たっけこんな奴。
「失礼ですが、誰でしょうか?」
「あ、1年3組の鞍馬杏里といいます。あの、少しお時間よろしいでしょうか」
「いいけど……」
。*°*。(ーωー;)*°*。*°
「何の話?」
連れてこられたのは、校舎裏。
西日が横顔に当たる。
シチュエーション的には、告白?
いやまて。こんな子会ったことないぞ?
もし告白されるのなら…断るか?
いやいやいや。
願ってもないチャンスだ。
ここは…
「あの、実は私…ずっと前から……」
よし来い!
「本当に頭から触覚が生えてるのか気になってたんです!」
「……どこの世界の常識?」
「前に未来ちゃんから教えてもらって、ずっと気になってたんです!」
あいつ……
こんな純情無垢な子にまで吹き込んでやがったのか…
「他には何を吹き込まれたの?」
「ええっと…本当は緑色だとか、3m以内に近付くと子供が出来るとか、変態が空気感染するとか、あとは……」
「全部忘れなさい!今すぐ!」
「ええ!?待ってください!前頭前野の部分から削除していきますので!」
「残念!前頭葉に記憶は存在しない!」
「ええ!本当ですか!」
「一喜一憂はいいから!…もういいよ……絶対俺の体力が最初に無くなるから…」
「で、結局の所、触覚は生えてないんですね?」
「俺は君と同じだよ……」
「そうですか。でも、私と一緒ってことは、×××も生えてないんですね。一応『触覚』ってことで」
こいつ…
全然、純情無垢なんかじゃねぇ!
下手したら俺が負ける!
「じゃ、俺は帰るから」
「さよーならー」
…………………
追い討ちをかけるとは…
神様もなかなかやるじゃねぇか。
今夜は未来をボコるしかねぇな…