【初心者の方向け】④変化球
・変化球基礎
▷野球の変化球はボールに与える回転や重力などによって白球を変化させている。
▷ストレートのように綺麗なバックスピンを与えればボールは重力を打ち消す揚力を得る。
▷このバックスピン成分のない『サイドスピン』(チェンジアップ・スプリットなど)や『ジャイロスピン』(スライダーなど)は揚力が生まれないため重力に従って落ちると共に、回転の方向へ変化する。
▷バックスピンと正反対の『トップスピン』(主にカーブ)を与えると回転と重力に従って地面方向へ変化する。
▷また、縫い目による空気の流れによって変化を生む球種(ツーシーム等)もある。
▷それぞれの投手に得手不得手があり、投球フォームなどの影響で不得手となる球種も存在する。
・ストレート(フォーシーム)
▷ 1番コントロールしやすいオーソドックスの球種。
▷バックスピンによる揚力が重力とは逆方向に働くため、他の球種に比べてまっすぐ進んでいるように見える。
▷コントロールしやすい反面、打者にとっては変化が少なく最も打ちやすい球でもある。作品中の時代においては曲がりやすい球の影響でカットボールやツーシームが基本球となり、あまり使われなくなっている。
▷スリークォーターから投じたストレートはシュート方向へ多少変化するが、まっすぐな縦回転のストレートは浮き上がる成分が多く、空振りが取りやすくなる反面、バットに当たった時飛距離が出やすくなるという弱点も。
・スライダー
▷中指に引っかけて投げることで投手の利き腕とは逆方向へ変化する球種。
▷サイドスピン成分の多い『横スライダー(スイーパー)』、ジャイロスピン成分の多い『縦スライダー』などの種類があり、多くの投手が武器とするオーソドックスな変化球。
・カットボール
▷正式名称は『カットファストボール』。
▷スライダーと同じく投手の利き腕と逆方向へ変化するが、その名の通りスライダーよりも球速が速く、小さく変化する。
▷投げ方もストレートに近く、コントロールしやすいためこの時代の主流な球種として定着している。
・カーブ
▷最古の変化球とも言われる緩急・変化量共に優れた強力な球種。
▷サイドスピンとトップスピンが組み合わさり利き腕と逆方向へ鋭く曲がり落ちる。
▷人差し指を立てて投じる『ナックルカーブ』やサイドスピン成分の少ない『ドロップカーブ』などの種類が存在する。
▷変化量が多く、空振りやゴロを狙いやすい便利な球種。
・ツーシーム(シンカー)
▷シュート成分のより多い速い球で、ストレートと同じような球速で打者の手元で投手の利き腕側へ小さく変化する球種。
▷ストレートより落差を生み、ゴロを狙うことが多い。
▷縦に1回転する間にボールの縫い目が2度見えることから『ツーシーム』と呼ばれる(ストレートはフォーシーム)。
▷コントロールもしやすく、ゴロを打たせやすい球種なため、この時代では多くの投手が持ち球にするようになった。
・チェンジアップ
▷球速と回転数を落とし、打者のタイミングを外す球種。
▷5本指で掴むようにして投じる場合が多い。
▷タイミングを外すだけで変化の小さいものと、投手の利き腕側へ大きく曲がり落ちるものがある。
▷その特徴から空振りを奪いやすく、多くの投手がツーストライク追い込んだ後の決め球や空振り狙いのカウント球として用いることが多い。
▷ただし、右投手対左打者、左投手対右打者など対角の打者相手には効果が落ちる場合がある。
・スプリット
▷ 正式名称は『SFF』。
▷人差し指と中指を離して投じることでバックスピン成分の少ないサイドスピンを生み、更に回転数を減らすことで打者の手元で鋭く落ちる変化球。また、ジャイロ回転をかけてより打者の手元で落ちるように投じる投手もいる。
▷空振り、またはゴロを生みやすい強力な球種だが、コントロールするために握力が必要なため肩肘に負担がかかるとの説も。
▷ただし、右投手対左打者、左投手対右打者など対角の打者相手には効果が落ちる場合がある。
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