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双界のアルシュリオン  作者: あかつきp dash
終章 『カナルディアの飛翔』
51/69

6-4

 クレスはガルダートの上からカナルディアを眺める。

 カナルディアのあたりは地響くようなうなり声をあげて、湾から少しずつ上昇をはじめ離れようとしていた。

「本当に動いたんだな……」

 クレスが感心したようにつぶやくと、頭にあの声が反響する。

『ガルダートの力は大したものだろう?』

「ああ、まったくだよ」

 この力でここまで生き延びてきた。他の命を救いもしたし、奪いもした。カナルディアを動かしたのもすべては生き残るためだ。きっと生きることは残酷なのだろう。だから生きるために何でもやる。それがいまの自分なのだ。

『お前とは長い付き合いになりそうだ』

「ああ。そうだな。きっとそうなる」

『だが、覚えておけ。この力には大いなる義務が課せられると』

「俺にはこの力の意味がまだわからない。けど、受け入れなきゃいけないんだよな。いまの俺はガルダートを含めて俺なんだから……」

 カナルディアは湾から抜けて、雲をかきわけながらゆっくりと前進していった。

 クレスは置いて行かれないようにガルダートの速度をあげて、カナルディアに追いつき、まわりを数回旋回して、カナルディアの大地へと帰還を果たしたのだった。


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