お買い物した。
「よし、到着!」
金曜日
俺はダンジョンに行く前に、ダンジョン近くの武器屋に来ていた。
人生初の武器屋だが、その内装は思っていいた『武器屋』とは違い、普通のショッピングモールのような見た目だった。
古代文学が好きな俺としては、異世界ファンタジー的なものを期待していたのだが、残念ながらその期待は裏切られたようだ。
いくつかリストアップしていた武器を物色し、どれを買おうか悩んでいるところだ。
「両手剣でスライムはな…」
「短剣は赤色スライムを倒せないから」
「片手剣はオーソドックすぎてロマンがない」
「ナックルおもすぎじゃない?こんなのつけて腕動かせないよ」
「弓は…金かかる。パス」
「銃は弓より金がかかる」
そんな感じでリストアップした武器に無理やり難癖をつけて、買うものを絞っていく。
ほしいと思うものを選ぶより、こういった絶対買う場面ではいらないものを除外するほうがいい、どっかの本に書いてあった。
で、結果残ったのが、ロッドとレイピアだ。
マジックマグナムっていうMPを消費して弾丸を飛ばす武器もあったが、普通に高すぎたのと、『MP成長しねぇわ』って諦めたので、この2つになった。
まず、レイピアの悪いところから、レイピアは小回りが効かない。
細すぎて心もとない。そもそも『突き』という行為を俺自身することが無いので、うまく立ち回れるのかわからない。
素材が予算的にダンジョン鉄なので、スライムとの戦闘で劣化が早まる。
いや、もうコレ決まったようなものでしょ。
「すみませんコレください。」
レジにロッドと、グローブ(黒)を置いて財布を漁る。
「会計は8万2800円です。」
「これでお願いします」
「9万円いただきます。7200円のお釣りです。ありがとうございました。」
ふう、疲れた。
❖
俺は刀が仕込んであるロッドと、豆ができたら嫌なので買った、グローブを持ちダンジョンの中に入っていった。
家とダンジョンと、学校の最寄り駅の位置が
家 ダンジョン 学校
となっているので、ダンジョンには学校帰りに直接寄ってきている。
学校の荷物は24時間営業の契約型のコインロッカーを1年契約したので、そこに収めている。
武器で買ったロッドは、メッチャ硬く耐性温度が900度のプラスチック性のロッドだ。
プラスチックが由来なので、かなな一個分+α程度の重さしかなく、軽く筋トレをした程度の実力の俺でも使えるほどに軽い。
「いざいかんスライム祭りへ!」
スライムの殺戮が決まった。
本日3話目