3日目
7/2[3日目]
22:46
マル木ラーメン
何処にでもありそうなチェーン店?に入店
全く期待して無かったんだが
見た目が宜しい。
ビビンバみたいな豪華なラーメンに、鉄板チャーハンは卵が綺麗。
美味い
近くにも、チェーン展開して欲しい。
少し寝すぎた気がする。
もう少し早く出たかったが、
蓄積ダメージを考えると妥当か。
まぁ今日は少し距離を抑えるので大丈夫。
目的地は、伊豆だ。
というのも
「伊豆は、ええよー。なんといっても蕎麦が最高でな(以下略)」
という友人の長時間、絶賛伊豆トークを聞かされたからだ。ふーん。と聞き流したが、行きたくてたまらない。
7/3
健康ランドに味をしめたので、似た施設を検索して設定する。その近くにある蕎麦屋も気になる。楽しみだ。
グーグルの音声ガイドが
「目的地到着時は営業時間を終了している可能性がアリマス」と無機質な声。
経路を徒歩に設定しているので、到着時間が合わない。昨日もこの声は聞いたとフラグをたてる。
愛知県は、世界に誇れるトヨタ車のお膝下だ。自動車会社があるので、なんでも道が整備されてるとの噂。
で、そこを走ってる訳だが
いいねー。なかなかに爽快だよ。
サイクルコースとしてもいいんじゃないかな。
3:47
金谷坂の石畳
看板を読む。ほほぅ全長420m
うん。無理。
ナビを無視して、迂回しよう。
茶畑が清々しい。
さすが、お茶処、静岡。
5:43
グランツーリスモってゲームに出てきそうな海岸沿いの橋
うっはぁー気持ちええ。
朝日がキラキラと海面を反射する。
しかし、季節は夏。
陽射しは強くなる。
ハラが減った。眠い。暑くなってきた。
耐えろ。
伊豆で風呂に入って蕎麦を食べるんだ。
目的地の大きな建物が見えてきた。
そろそろ限界だ。
ゴールだ。
頑張りましたよ。
火曜日休業
無情なる看板がそこにはあった。
ぼーぜんとその場で立ち尽くす。
暑っ
夏の陽射しに焼かれ、自然と建物の影へ逃げ込む。
。。。
何もしたくない。
ちゃんと調べていれば。
気力は出ないが、ハラが減る。
蕎麦屋を検索。
気になってた近くの店もやはり休業日だ。
少し離れた評価がイマイチな店へ、フラフラと自転車を漕ぐ。やけに足が重く感じる。ジャリジャリとチェーンが異音をあげる。
暑い。
イマイチな蕎麦屋に到着。
蕎麦を、もそもそと食べる。
たいして美味しくない。普通な味。
伊豆なんて、と評価値が下がる。
しかし、この店は冷房がよく効いてて最高だ。この点は評価したい。
スマホで休憩室付きの寝れそうな風呂を探すが、見つからない。あっても2時間。それでは回復しない。
いや、まだ伊豆の可能性を信じたい。
ルートから離れるが、評価値の高い蕎麦屋に行こう。少し元気が出たので、暑いがペダルを回す。
結構段差がある。下り坂は風が気持ち良いが、戻る事を考えると素直に喜べない。
まだ下るの。
13:10
橘
昼過ぎのため誰もいない。
広い座敷に座り、
日本酒と天麩羅蕎麦を注文。
すぐに日本酒と、突出しで刺身に山芋がかかった小鉢を出してくれる。
はーっ
癒やされる。
これはいい酒だ。ビール飲めるのに、日本酒嫌いな人は、高い酒を飲んだ事が無いからだと思う。
ちびちびやってると、天麩羅蕎麦が出て来た。サックリして美味い。蕎麦もさっきの店で出て来たものと別物だ。
あぁ伊豆に来て良かった。
「ごちそうさま」
もう1杯飲みたいが、寝不足のため、倒れてしまう。テンション上がってきた。
温泉街に行くか。
暑い。
自転車のチェーンがギャリギャリと嫌な音をたてる。
美味いもの食べて落ち着くと、異音が気になってきた。ホームセンターを探すが、見つからない。岡山はホームセンターだけは多いのに。
この異音はチェーンの油が切れてる音。ママチャリと違ってロードバイクは整備が必要なんだ。チェーンは銀色が正常で、今みたいに黒ずんでいると整備不良。負荷が増え、最後は変速出来なくなる。200km毎に清掃しオイルを塗るのがオススメ。
ただ、チェーンを洗うのはとんでもなく面倒くさい。ディグリーザーなんて専用の洗剤はたいして汚れが落ちないし、パーツクリーナーはすぐ乾いて使いづらい。乾きにくい自転車用パーツクリーナーは高い。そもそもアパートに洗い場は無いのだ。
画期的な方法を教えよう。クイックリンクという、簡単にチェーンが外れる金具を仕込む。ペットボトルに汚れたチェーンと洗浄液を入れ蓋を閉めて振る。灯油もいいが、お勧めは洗濯用洗剤だ。そして水に入れ替え、すすぎで何度か振る。ペットボトルを切ってチェーンを取り出す。室内で、手も床も汚れず簡単に銀ピカになる。
今回は、洗わない。百均でママチャリ用の黒いオイルをさし、誤魔化した。性能は下がるが、応急処置としてならこれで良い。
ジャーーーッ
少しマシな音になった。
あやめ湯
提灯が軒先にぶら下がってて雰囲気がある。
少しでいいから休みたい。
休憩室つきの券を買う。
「今、若いお姉さんが一人で入ってて申し訳無いけど」
店番のおばちゃんに申し訳無さそうに断られる。正直、差額はどっちでも良かったが、無理して返金してくれた。
熱っ
いい湯だ
江戸っ子は熱い湯が好きだ。江戸関係ないけど。元気出た。
伊豆良いじゃん。
パノラマパーク
ロープウェイがあるらしい。
まばらな店内で、おっさん2人組が無理してテンション上げて券を購入してた。
券を買うのはやめた。
それにしても
今日の太陽は容赦のない熱さだ。
溶ける。
暑い
いや、熱い。
自転車をふらふらと漕ぐ。
ん?
高級感溢れる旅館に、安そうな似合わない漫画喫茶って看板がある。
値段は書いてない。
ググる。
情報不明。
入口に回る。スーツの黒服のお兄さんが2人立ってる。絶対ヤバイ、1泊数万円の高級旅館だよね?
スルーしたいけど、
眠さMAXなので気になる。
違う場所の看板なのか、とりあえず聞いてみよう。裏口から入る。高そうな絨毯。場違い感が半端ない。奥に進むと、
「いらっしゃいませー」
聞くと、風呂と休憩部屋の貸出らしい。
安かった。
え?良く分からないが、いいのか。
この値段で。
温泉に入る
でかい。
おぉう。かなりイイぞ。この温泉。
高い天井に、大きい風呂。
しっかりと身体を洗い。
中央の一際大きな温泉に入る。開放感半端ない。
おや、露天風呂もあるのか?
蝉の声、岩に染み入るなんとやら
風情が堪らんね。こりゃあ。
黒い岩に囲まれた格好いい景観だ。
広い休憩部屋で缶ビールを買って飲み、隅で仮眠をとる。平日だからか客は少ない。
ふぁぁ
良く寝た。
まだ時間があるし、出る前に温泉に入るか。
高級旅館の露天風呂は、貸切だった。
蝉の声が丁度良い。
ふと蝉の声量が昼と同じで丁度良すぎるのが気になる。もしかしたら、スピーカーかもしれないし、わざわざ蝉を飼ってるのかも。探そうか、いや野暮な真似はよそう。
それより、この極上の空間を楽しもう。
伊豆で思わぬ歓待を受けた。
「伊豆サイコー!」
心の中で叫んだ。
③豊橋→伊豆観光