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Flap  作者: くり
9/13

揺れる心

15話















この一週間 いろんなことがあった。








生まれて初めて告白して、


生まれて初めて告白されて、







いろんな経験をした。







こういう経験が


今の私を強くするんだろうな。





成長したいな。







思ってることはっきり言えないし、




自分のことでいっぱいいっぱいになって、周りのこと見えなくなるし、








もしかしたら

これは神様から与えられた試練かもしれない





私を試してるのかもしれない





強くなるために…






大空を羽ばたくように…

















_______________________________




















「課外研修?」












「そう。美麗、知らないの?先生この前言ってたじゃん!」











「そうだっけ…。」












なんか最近いろんなことがいっぺんにありすぎて、記憶が曖昧だ。











「で!他のクラスの人とも同じ班になれるの!先生がランダムに決めるらしいんだけど。もしかしたら一緒の班になれるかもね!」












朝の登校中、


綾芽とそんなことを話していた。







なんでも今週の水曜日、

つまり 明後日に課外研修があるらしい。


この時期に課外研修なんて変わってるなあ。




場所は京都。





綾芽によると、他のクラスの人ともっと関わりをつくるための行事らしい。



だから班もクラス関係ない。










「今日はその班の発表らしいよ。学校着いたら、各教室に貼り出してはるって。」












「そうなの?!」











「あんたなんにも聞いてないのね〜。まあ、同じ班になれるといいね!」










「うん!」












そう言っていると 学校に着いた。






綾芽と別れ、教室に入ると、教室の黒板の中心にみんなが集まっていた。


どうやら、もう班の発表がされてるらしい。











「あ!美麗!やっと来た!私たちね、違う班になっちゃった!」










美優が駆け寄ってきて、残念そうに言った。











「え、そうなの?」











私も残念そうに言い、メンバー表を見に行った。










えっと…私は…






あ、あった!15班だ!








「あ!綾芽も一緒だ!!!」










神崎綾芽という文字が書いてあった。






神様、ありがとうーーー!








他に誰がいるのかみてみると











町村洸










そして




なんと












矢吹翔












この二人の名前も書いてあったのだ。





私は何度も何度も見直した。






けどやっぱり






15班のメンバーに


その二人の名前があったのだ。












わたしはなんとも言えない複雑な気持ちになった。



こんなことってあるんだろうか。





あっていいはずない。









いいはずない……

















_______________________________















「美麗、大丈夫?」












今日のお昼は、美優が委員会のため綾芽と一緒に食べた。











「…大丈夫だよ!綾芽と一緒で良かった〜!」










「無理しないでね。

矢吹くんはともかく、町村くんまでねぇ…。」











「え?綾芽…町村くんと私のこと知ってるの?!」











「あ、うん。本人から何度か相談受けてたからさ。まあ町村くんが美麗のこと好きなのはちょっと気付いてたし。」












「…そうだったんだ。」












ああーーー!






もうどうしよ。





矢吹くんとは振られてからまだ一回も会ってないし、


町村くんともあれからまともに話してない。






気まずすぎるよ…。











「まぁ、矢吹くんや町村くんの他にも二人 違う男子がいるんだし、なんとかなるよ!」










綾芽が私を励ますように言った。



そして続けて言った。








「今日の放課後の顔合わせのときにでも気まずさを無くしといたらいいよ!」











そう。今日の放課後に班の顔合わせがあるのだ。




班のメンバーの名前と顔を一致させて、京都のどこをまわるか計画をたてなければいけない。







どうなることやら…


















そして放課後____________________













「はい!じゃあここから1班で順番に集まって!」










先生が大声で言う。








私は15班だから…









綾芽と合流し、みんなが集まるのを待っていた。


すると、町村くんと矢吹くんが来た。








町村くんは私の顔を見ると、笑顔で言った。








「水谷と一緒とか嬉しすぎ!」









まさかこんなことを言われると思ってなかった。




私は戸惑って、なんて言うか迷っていた。




そんな様子を見かねた綾芽がすかさずフォローしてくれた。










「なんで美麗だけなのよ。私もいるんですけど!」











「お!神崎もか〜!気づかなかったわ〜!」










「うーわ、ひどっ!」











「嘘だよ、うそうそ!」











そう言い、二人で笑っていた。










私はそんな二人をみて笑った。





そして矢吹くんの方をチラッと見た。












目が合った。












私は反射的にそらしてしまった。










するとなんと矢吹くんが私のほうに来た。






そして何かを言おうとした

そのとき。












「え、まじかよ。矢吹と一緒かよ。」







そんな声が聞こえてきた。







私たちと一緒の残りの男子2人だった。




1人は5組で

もう1人は6組の人だ。




その男子たちは続けて言った。











「矢吹と一緒とか 俺、無理なんだけど。」







「ほんとに。もしかしたら、俺ら死んじゃうんじゃね?」










「まあでも、神崎もいるしな!」











「そうだな、あの学年一の美女、神崎と一緒とか嬉しすぎるわ。」











そんなことを笑って話していたのだ。







私はだんだん腹が立ってきた。







そして何か言い返そうとしたそのとき









「お前らいい加減にしろよ。」









なんと町村くんが怒って言い返したのだ。










「お前ら、黙って聞いてたら、グダグダ人の悪口をわざと聞こえるように言いやがって。」







町村くんは続けて言った。











「矢吹はな、いい奴なんだ!いつまでもあんな変な噂信じてるなんて情けなくないのかよ。」











すると綾芽もこう言った。










「そうよ。噂は噂。この課外研修は学年みんなで仲良くなるためのものよ?班で仲間割れしてどうするのよ。」











2人はびっくりした顔をしていた。





そしてこう言った。











「…まぁ、神崎がそう言うなら…な。」










「悪かったよ。」











2人は矢吹くんに向かって頭を下げた。










矢吹くんは




「気にしてないから大丈夫。」










そう一言だけ呟いた。












「よし!んじゃ、計画たてるか!」










町村くんが仕切るように言い、計画を進めて行った。






私は町村くんをじっと見た。







すると町村くんもこっちを見てきた。






目が合うと

ニコッと微笑んだ。










ドキッとした。










(…町村くんのことも、真剣に考えなきゃ。)









このときそう思った。













そんな様子を矢吹くんが見ていた。








なんだか複雑な顔をしていた。




























読んでいただき、ありがとうございます!

次回は課外研修に行きます。

何かが起こるかもしれません…

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