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第49話 陰陽師はマッチポンプする

 暴露記事を書いた週刊誌〇△■の出版社に姿を消して潜入。

 まずは、玄関マットを泥水で汚した。

 そして、風水の本を手にカタログスペック100%。

 客が入らなくなるらしい。

 もっとも汚い玄関マットがあると入りたくなくなるのは当たり前だけどな。

 俺のスキルで相乗効果だ。


 入口から入り、ロビーに持ってきた枯れた鉢植えを置く。

 そして、風水の本を手にカタログスペック100%。

 運気が下がるらしい。


 そして入口正面に社長家族の写真を貼って、カタログスペック100%。

 客足が遠のくらしい。


 トイレに入り、雑誌を置く。

 そして、カタログスペック100%。

 トイレに雑誌は運気を下げるらしい。


 これでどうだ。

 社長室に入る。


「社長、大変です。広告のスポンサーがどこも降りるといってます」


 社員が駆け込んできた。


「何だって、どこも何十年と付き合いがあるところばかりじゃないか」


「社長、グリプロが真中ふびとの記事で訴えると言ってます」

「くそう。だが、あれは問題ないはずだ」


「いいえ、未成年の情報を載せたとして訴えてます」

「芸能人なら、未成年でも公人だろう」


「それがですね。真中ふびとと、波久礼(はぐれ)史郎(しろう)は別人だと言ってます」

「何だって。あれっ、似ているが、確かに別人だよな。参ったな。あれのネタ元は大丈夫か」


「それが、連絡が取れなくて。嘘の電話番号と名前でした」

「それじゃ、ガセネタじゃないか」


「裁判で負けるとしたらどれぐらいだ」

「分かりません。ネクターポーションの売り上げでもそうとうありますから」


「とにかく資金繰りをなんとかしないと。契約をうち切られたスポンサーを取り戻さないと」


 それからしばらく見ていたが、週刊誌は訴訟を何十件と起こされた。

 疫病神にとり憑かれるとこんな感じか。


 俺は陰陽師の恰好に着替えて、出版社に行った。


「真中ふびとだ。社長に会いたい」

「アポはあるでしょうか」


「会わないとこの会社はつぶれるよ。君の一存でいいのかな」


 俺は声に色気を込めて、ほほ笑んだ。


「素敵♡ 何でも従っちゃう」


 受付嬢が内線を掛けた。


「お会いになるそうです」


 場所は知っているので、社長室に入る。


「大変なようだね。気が澱んでるからだよ」

「要件を早く言え」

「顧問料を毎月1千万円貰えれば、今の状況を全て改善してみせるどころか売り上げ倍増だよ。それと俺の暴露記事は全部嘘でたらめだという修正記事を書いてよ。それとネクターポーションの提灯記事ね」

「くっ、本当に改善するんだろうな」

「まあね、でどう」

「分かった」


「まず玄関マットの業者を呼んで、取り換えさせてよ」

「そんなことで」


 それからロビーに言って鉢植えと写真を回収した。

 そしてトイレの雑誌を回収。


 お焚き上げした。


「社長、提訴が全部取り下げられました。スポンサーも元通りです」

「くっ、ペテンにあったような感じだ」

「約束は守ることだね。でないともっと酷いことになるかも」

「くっ、詐欺師だと甘くみていた。本物なんだな」

「陰陽師の資格試験はないから、誰でも陰陽師を名乗る権利はある。名乗れば本物さ」

「どうやら、虎の尾を踏んだようだ」

「分かればいいさ」


 なんか悪党になった気分だ。

 だが週刊誌自体が好きじゃない。

 他人のスキャンダルで食っているようなものだ。

 政治家の汚職とかはバンバンやっても良いと思うけど、それと法律違反しているような所とか。


「ネクターポーションの広告を出してみないか」


 タフな精神だ。

 この事態の後にこう言うとはな。


「分かった。製薬会社と話してみる。ところで暴露記事のネタ元はどこ?」

「それが顔も思い出せないらしい」


 やっぱり邪神の眷属か。

 正体は隠すよな。

 俺でもそうする。


「分かっていることだけでいい」

「記者は若い女のようだと言っていた」

「なるほど陰陽ね。俺が男だから、相手は女か」


 思わせぶりに言ってみた。

 それが理由だとは思わないけど。

 社長は感心したように頷いていた。


 今回のことで俺の力がどういう物か分かった。

 今回のは俺を陰陽師として信じている人の数だけではなくて、風水を信じている人の数がパワーの源と加算されている。

 風水を信じている人はかなりいるからな。


 そう考えるとネクターポーションのことも分かる。

 あれは説明書きの新興宗教の信者が力の源になっているようだ。


 そう考えると、陰陽師として有名にならなくても力は使える。

 陰陽師として認知されると力が増すからその方が良いのは当たり前だけど。


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