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七十七羽 ☆ リュリュエル、爆発!

「はあ〜。受付するまで長かったわ〜〜〜。

明日の試験に備えて、今日はおとなしく寝よっと。

あら! このホテルニューエンジェル、三ツ星だけあって、ちょっといいじゃない!

内装も調度品も王城並み……どんだけ凝ってるの? ふん、懐かしいわね。

天蓋カーテンまでついてる! ベッドもふわふわだし、気持ちよく寝れそう!

じゃあ、さっそくダ〜イブ!

……ひゃわ! リュリュエル!?」


「ふわ〜〜〜。

フィスエルじゃないですか〜」

「なんでこの部屋に!? なんでベッドに寝てるのよ!?」


「え〜。一部屋ふた天使で相部屋らしいですよ?

ほら、ベッドならそっちにも」

「へ? ほんとだ……気づかなかった」


「ボクは眠いのでお休みです〜。むにゃ」


「なんでリュリュエルと一緒なの!?

もしかして両性具有だから女の子カウントされてる!?

ちょ、うそ!? ドキドキしちゃう!

なんでわたしがドキドキしなきゃいけないのよ!?

え〜い! シャワー浴びて寝る!

羽をはずしてっと……」


シャワ〜〜〜〜〜。

大事なところは蛇口やシャンプーボトルで見えないわよ!


「むにゃ」

「……よく寝てるわね……こんなにドキドキさせておいて!」

「フィスエル〜」

「な、なななななな、なんでわたしの名前!?

どんな夢見てるのよ!?

リュリュエルのほっぺ…………は!? わたしってば、なに考えてるの!?

人の気も知らないで……ふん! おやすみ!」




「ん、んん〜。

……なんかもぞもぞする……なんかがあたってる。

ん〜〜〜。……は? ひゃわわわわわわわっ!?

リュリュエル!? なんで、わたしのベッドにいるの!?」


「むにゃ。フィスエルあったか〜い。いいにおい〜。やわらか〜〜〜い。

安らぎます〜。むにゃ。」

「ふぇはわわわ!?

か、かかか、顔が近い! くちびるが!?」


「もうおなかいっぱいです〜。

隠し味のトゲがのどごしさわやかです〜」


「夢の中までトゲ!? 寝ぼけてる!?

抱きつかれて動けないし〜!

抱き!? ちょ、ちょっと! な、なんかが固い……む、胸がドキドキする!

きゃうううぅ! 心臓爆発しちゃう!

もう、耐えられない! 寝たままエンジェルフィスト!」


「むにゃ」

「むにゃじゃない!」


「お……かあさま〜……や……あ」

「お母様?」

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