六十六羽 ☆ リュリュエル、隠密!
和風な軍人「お前たち! 獣人のガキどもを運びこめ!」
「あ〜はっはっはっはっはっは!」
和風な軍人「この高らかな笑い声はなんだ!?」
「天知る! 地知る! ……なんだっけにゃ?
お天道様が見逃しても、ミャウの目は節穴にゃ!」
「自分のこと節穴って言ってるもな」
「決めゼリフが残念です!」
「残念じゃないにゃ!?
お前たちの悪事はモロバレ! 覚悟しろ!」
和風な軍人「何者だ!?」
「何を隠そう!
あたしは和國の隠密部隊<闇夜に隠れる獣忍の影々>が一人!
闇夜に隠れ、影となって悪を討つ! 必殺忍猫にゃ!」
「隠密なのに隠すつもりがありません!
かなり主張強めです!」
「潜入調査って言ってたのに。組織名、自分から言っちゃうとかないもな」
和風な軍人「うぬぬぬぬ! 者ども、やってしまえ!」
「獣人忍法! お色気ねこねこ天国にゃ!
んにゃは〜ん♡」
和風な軍人「んぬ? お色気?」
「またまた、まったく効果がありません!
ミャウ様、どのあたりがお色気でしょう!?」
「全部にゃんだけど!?
獣人忍法! 猫猫猫猫猫猫〜! 猫分身!」
和風な軍人と人さらいたち「ぎゃあああああ!」
「かわいい巨大な猫たちの怒涛の攻撃!
人さらいさんたちがあっという間にバタバタとおおげさに倒れちゃいました!」
「これはひどいもな!
やせ細ってる上に、病にかかっている子もいる!
暴行されて傷だらけ、劣悪な環境もな!!!」
「ぐすん! こんなことする人たちなんてひどいです!
みんな食べちゃいたくらいにかわいいのに!
それに、おなかがすきました!」
「まさかほんとに食べないもな?」
「この子たちをこんなにひどい目に合わせるなんて!」
「リュリュエル……泣いちゃう気持ちはわかるもな」
「その上、ボクのみたらし団子と抹茶パフェを奪うなんて! 涙が止まりません!」
「涙の理由がおかしいけも!?」
「悪者は絶対に許しません!」
「理由はともかく、そうもな!」
「「エンジェルキュア〜〜〜」」
「ぺったんこなお姉ちゃんたち、ありがとう!」
「またディスられたにゃ!?」
「ボクのことじゃないですよね?」
「こっちのお兄ちゃん、かわいい!!!」
「むぎゅ〜。大勢で抱きつくなもな〜」
「さすが天界のマスコット! ここでも大人気!」




