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三十五羽 ☆ リュリュエル、精神体!

……おのれ! こうなったら無防備な精神に、直接攻撃して消滅してくれよう!

ヘルヘルヘルファぐはっ!?


☆そんなことしたらダメで〜す!


……俺の首を真後ろに曲げるな!

心が痛いわ!

はっ!? いつの間に背後に!?


おのれ! ヘルヘルぐお!?

だから、首を真後ろに曲げるなと言っただろう!

精神がぶっこわれる!!!


待て! ……なんだと!? なぜ、また背後に!?

目の前にいたはずでは!?


☆☆はい? 目の前にいますよ?


……声が二重!? 前にも!? 後ろにも!?


☆ボクはリュリュで〜す!

☆ワタシはリュエルで〜す!


……なんだと!? なぜ精神体が二体も!?


☆☆知っりませ〜ん!

☆ねえ、リュリュ。こちょこちょしちゃおう!

☆はい、リュエル。こちょこちょしちゃいましょう!


……な!? やめ! こそばい!


☆☆あはははははははははは!


……笑うな! 二人がかりとは、ひ、卑怯な!

く、く、くはははははははははひゃははは〜!

ひゃめろ〜〜〜!




「あれれ? なにが起こっていたんです?」

「やっと起きたわね。あんまり遅いから三人で、とある世界のハナフーダやってたわ」

「楽しかったです〜」

「ボロボロの一人負けだ! 愛が足りない!? ヤミエルは白目をむいたままだな」


「口から泡吹いてびくびくしてるわよ?

あんた一体なにしたの?」

「ボク、なんにも覚えてませ〜ん」


「こいつ、どうするのよ?」

「チャチャっと緊縛!

深〜い海溝に捨てておきますね。ポイっと」

「一瞬! リュリュエルに関わったばかりに、かわいそう!」


「あ、あの〜。忘れられてる王子様を助けてもらってもいいですか?」

「はっ!? 忘れてなどいない!

この俺! 愛の天使ラブエルにまかせろ!

エンジェルラブラブ ラブリンシャワ〜〜〜!」


「痛っ! ハートをあたりかまわず、散らかすな!」

「ラブエル、決めポーズがかわいいですね!」


「かわ!? なひゃはうわぅおぅ、きゃう!

…… 一度限りのスキル<一人に捧げる真実の愛>を授けた!

さあ! 真実の愛の口づけで王子の目を覚ますんだ!」


「立ち直りが早い!」


「え!? 天使様たちの目の前で!?

全然、オッケーですよ!」

「魚類などと口付けなどするものか!

恥ずかしいことになってるわたしを解放しろ!」


「やかましい!

とっとと、ぶちゅっとしなさいよ!」

「「えい!」」


ぶちゅっと!!!


「腕ずく!?

フィスエル、リュリュエル!?

ロマンスのかけらもない!

俺の理想の熱いベーゼをかわして欲しかった!」

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