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第11話 スケート

「イツマ惜しかったね、でも2位なんてほんとにすごいよ!」


セカイは謝ってきたイツマにそう答えた。


そう、パン食い障害物ではイツマの後に挑戦したブラックサンダーチームが雷光の速さで駆け抜け1位になっていた。


イツマ「俺の分も勝ってきてくれ。」


セカイ「任せて!イツマのバトンを繋いでくるよ!」


そうしてセカイとサナはスケート会場に向かった。



実況「本日2種目目はスケート!!2人で力を合わせてより美しく滑れたものの勝ちだよ!」


サナ「私たちは最後みたいだね!がんばろ!セカイ!」


セカイ「うん!」


「あなたたちが勝てるわけなくってよ。私たちが1位に決まっているわ」


サナ「あなたたちは誰??」


「あら、私たちのことを知らなくって?私たちは昨日2位だったのよ。あなたたち、パン食いは2位だったらしいけど、このスケートでは島で1番美しい私たちが必ず優勝するわ。」


サナ「じゃあお互い最善を尽くしましょう!私たちも優勝できるよう頑張るわ!」


「え??ええ、、、まあいいわ。私たちの演技、見てなさい!」


サナ「わかった!」


セカイ「サナ、、、相手はサナをバカにしているんだよ。」


サナ「え!!そうだったの?!」


セカイ「まったく、、、アシンとそろって抜けてるんだから」


サナ「ん?きこえなかった。なんか言った??」


セカイ「んーん、何でもない、頑張ろうねって言っただけだよ。」


サナ「うん!絶対優勝しようね!」




サナ「もうちょっとでさっきのお姉さんたちの試合だね!」


セカイ「見に行く必要ないって言ったのに、、、」


サナ「だって約束したんだもん!楽しみだね!」


セカイ「まあそうだね!相手のレベルを知れるいい機会だしね!」



実況「それでは、次は美人チームの登場です!」


「うおぉぉぉぉ――――!!待ってたぞ――――!!」


実況「男性ファンからの応援が熱いですね。この美人チームは普段アイドルとして島で活躍している者から人気投票で選ばれた先鋭なので今大会1番注目のチームでもあります!どんな演技を見せてくれるのか!それでは演技をどうぞ!」



―――♪♪


美人チームの演技は、選ばれたものだけあって、とても美しかった。


“雨”能力の“天気雨”による、雨上がりの木々につくしずくのようなきれいな水が、氷上ですべる2人の演技に合わせて宙に舞ったり、あるいはその二人を優しく包み込むような水の流れで二人の周りを取り囲んだりしている。


さらにアイドルなので自分の美しい見せ方を分かっており、2人のピッタリな行動すべてが2人の魅力を引き立てていた。



―――ジャジャン!!


実況「素晴らしい―――――!!圧倒的な演技力を見せつけました!これはもう優勝間違いない!やはり彼女らはわれらの島の誇りだーー!」




サナ「すごかった、、、。本当にきれいで美しかった。あれに勝たないといけないんだね。」


セカイ「予想を超える演技だったね。でも僕たちの演技がうまくいけば絶対に勝てるよ!」


サナ「そうだね!相手が強いってワクワクする!早くみんなに私たちの演技見てもらいたい!」


セカイ「うん!自分を信じて頑張ろう!」




実況「最後はセカイチーム!このチームは今大会が始まってからずっと注目されています!今回はどんなことを成し遂げてくれるのか!!期待です!それでは、どうぞ!」




―――♪♪


「、、、え??」


会場がざわついた。出てきたのはサナ1人。セカイはいない。


そして、会場は雲で覆われ、太陽の光がなくなった会場は真っ暗になった。


「ど、どうしたんだ、、?なにも見えない」



―――。


ジャン!!!


大きな音楽の音とともに会場の真ん中にいるサナに一通の光が差した。


そして会場には雪の結晶が降り始めた。


サナは光とともに舞い始めた。


音楽の曲調と光の色、サナの演技すべてが重なって、生き物のように感情が伝わってくる。


そして雪の結晶がそれをさらに美しく見せている。


あまりの神秘的なパフォーマンスにみんな声を発することを忘れた。



ジャン!!!


サナたちの演技が終わった。



―――パチ、パチパチ、パチパチパチパチパチ


気が付けば会場の人すべてが立ち上がって拍手していた。


実況「なんという美しさ。サナ選手の降らせる雪と演技、そしてセカイ選手はそのサナ選手に合わせて“太陽”の光に色を付けてその演技を際立たせた!これほどまでに息のあった演技は見たことがない!この最高の瞬間に立ち会えて感動でした!ありがとう!!」


アシン「すっごくサナ綺麗だった。でも2人を見ていると胸が苦しくなるんだ。なぜか喜べない。イツマ、なんでかわかるか、、??」


イツマ「俺はお前にその理由を教えることができるがそれは自分で見つけるべき答えだと思う。アシンは俺に教えてほしいか??」


アシン「やめとく。自分で答えを探してみるよ。」


イツマ「うん。頑張れアシン。」



実況「それではこれで全チームの演技が終わったので結果を発表したいと思います!



優勝は、、、


セカイチーム!


これは文句なしの1位ですね!


まさか美人チームよりも上が現れるとは、、!誰が予想で来たでしょうか!


そして2位は美人チーム!


セカイチームには負けましたが、島が誇れるような素晴らしい演技をしてくれました!


そして競技に出た選手の皆さん、お疲れさまでした!


これにてスキー種目は終わります!


ありがとうございました!!」




「なかなかすごかったわ、、でも私たちのほうが美しかったんだから!!」


結果発表後、美人チームが再び話しかけてきた。


サナ「あ、美人チームの皆さん!ありがとうございました。素晴らしい演技だったよ!」


「ふんっ。当り前よ。いつもどれだけ練習していると思ってるの。あなたたちに負けるなんて、許さないわ!」


サナ「そんな風に自信をもって練習したって言えるのは本当に練習した人にしか言えないことだから、あなたたちはすごいわ。」


セカイ「でもそんな言い方ないだろ!俺たちだって時間がないなりに練習したんだ!」


「そんなこと、演技を見ていればわかるわよ

。、、、。自分たちを許せないの。

私たちがまだまだだったわ。今度会った時は絶対に負かしてやるから覚悟してなさい。」


サナ「望むところよ!あなたたちの演技で目が覚めたから優勝できたのは美人チームのおかげなんだ!今日は本当にありがとう!」


「ふんっ。わかればいいのよ。


、、、、。ごめんなさいね。」


最後に小さい声でそう言って、美人チームは去っていった。


セカイ「悪い人かと思ったら、あの娘たちめっちゃいい人たちだったね。」


サナ「うん!私ももっと頑張らなくっちゃ!!」

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