ころころん、星のどんぐりさん
お空の世界には雲がたくさん浮かんでいます。
その雲の一つに、星のどんぐりがなる木があります。
お星さまのどんぐりって、どんなどんぐりでしょう?
それは光るどんぐりなんです。
キラキラと光る星のどんぐりの木は、たった一本しか、その雲にしか生えていない木でした。
どんぐりたちは会話します。
きらきらん、と鈴が鳴るような声でお話しています。
きらきら。
きらんきらん。
ころころろ。
あっ!
一つのどんぐりが、笑った拍子にお帽子からポロっと外れてしまいました。
きらきらきら。
旅をしてきまーす!
そう言って、地上へと落ちていくどんぐり。
それは、光の尾を引いて、流れ星となっていきました。
きらきらきら。
笑い声を残して、地上へと冒険に出たどんぐり。
さあ、これからどんな冒険が待っているのかしら。
きらきらきら。
きらんきらん。
兄妹たちも、気になってお話しています。
ぼくも。
わたしも。
そうして星のどんぐりたちは旅をする為に、地上へと流れてゆくのでした。
それは、地上から見ると、美しい流星群となって見えたのでした。
短い短い、流れ星の、お話でした……。
お読み下さり、本当に本当にありがとうございました。