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2019/05/25 17:12/鷦鷯飛蝗
体と世界の境界があいまいな黄昏時
西日が輪郭を熔かしてやまない
湿度だって海で、掌は何に触れてる?
世界なんて自分なんだから
どこに行ったってそこは自分だ
閉塞に不満ばっか漏らしてないでさ
安心しきってどこへだって行きなよ
踏み出してみなよ
苔むす街路樹と劃(隠)された土瀝青の隙間
知らないどこか辿って
いつか忘れてしまうんだ
ぼんやりした空間を横切って
かさかさ鳴る枯れ葉横切って
重ならない視界横切って
どこまでも融けて生きなよ
日陰だって日向だって変わらない
今やこの世界には温もりしかない
木立に隠(隠)された轍と
鮮やかに彩られた舞台
揺れる木の葉も固い歩幅も
忘れた振りして歩いて活きなよ
ぼんやりした空間を横切って
かさかさ鳴る枯れ葉横切って
重ならない視界横切って
どこまでも融けて生きなよ
溶けて生きなよ…
梳けて生きなよ……
融け、て、逝き……なよ…………




