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詩送り  作者: 猩々飛蝗
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2019/04/22 16:23/鷦鷯飛蝗

弾けるような夏を、波が響かせる足音の拡がりを聴いていた


聞いたことのない謌を思い出していた


誰にだってあるだろう、ありふれたことなんだ、そうなんだって言ってくれ、信じさせてくれ


登ってきた坂を降らずに帰ることなどできはしないんだって、忘れさせてくれ


消極的に息をとめさせて、思い出したように浮足立たせて


犇めき合って剥がれ落ちるまで


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

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