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2019/05/08 22:28/猩々 - 2
守ってほしい約束が一つだけある
必ずそれを、僕に届けておくれ
人は何かを得るだろう
その時に一体何が起こっているのかな
あるのは一つきり、心臓ばかりさ
ロマンチックと笑うかい
僕は空に溶け消えてしまう類の
希薄な繕い物でしかない
瞳に映す、優しさ一つ
それを信じて自分を謀り
いつも笑っているんだ
懐かしい音が、色が、匂いが
ハーモニーの部分をなして
窓の裏、春の終わり、幾万のちいさい若葉
麗かな透かし陽、風の作るさざめき
それらの背後に隠れているね
新方の薄い壁に透明な手を合わせてみて
僕も今そうしている
見えないだろう、こちらももう見えない
ただ、まそらを隔てた心臓の温度が
交換されるばかり
守ってほしい約束が一つだけある
必ずそれを、僕に届けておくれ




