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詩送り  作者: 猩々飛蝗
29/545

2019/05/07 20:15/鷦鷯飛蝗

植物由来の塵芥、漂って、浮かんで、たまには落ちて、僕の鼻をこしょこしょ擽って、髭の端に絡まって、昨日切り忘れた髪に纏わりつく


あれは何?


わからないね

わからないから こわいね

わからないからうつくしいんだね

こわいから うつくしいんだよね


竹林、陽翳がちらつく

この手にしがみつくビニール袋に

あなたを感じてしまう春の日

不在がうるさいくらいに残滓を掻き立てる

舞う正体不明の繊維粉が違和感を掻き立てる


なんだっけ

なんでもないんだね

なんでもないならどうでもいいね


回す鍵の軋みに感じるのはわたしの時間じゃない

そんなものは感じたくないので

このアパートの築年数を思い浮かべる


計算は実のところ連想、追憶であって、やっぱりわたしの時間を掘り起こす

あなたと過ごした時間を引き算し始める


鼻が蠢いて、すべてを忘れさせてくれた

思い出させるだけ思い出させて、忘れさせた、ちらちら舞い散る繊維粉とわたし

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