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2019/04/28 6:49/猩々
ふと帰郷して思い出したりする
鋭い艶な街灯が、土瀝青に浮かぶ小さな鏡に映ったり
悴情浮かぶ夜の道を、永懊五色がぱらぱら点いたり
雲の灰色、連峰を越した先に、削り研いたオルビスの星空が見えたり
そこにぽつんと浮き上がる、育ちの家を見たときに、ふと思い出したりする
目を覚まして、冷めた空気を肺にして
履物掛けて、階段下り
道に立ち、眩しさを仰ぐと
ふと思い出したりする
空の美しさを忘れている
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