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2019/06/14 9:48/ミニチュアシュナウザー
カーテンが口を開いた
勿忘草を吐き出して
重たそうな煙を吹いて
陽の粒子達が舞い込んで
その手で瞼を開けようとした
私は、君は、あなたはこっち
橙色の談笑が
扉の向こうで響いたの
楽しそうに響いたの
そうして扉を叩いたわ
だけど瞼は赤ん坊
まだ我が儘な赤ん坊
温い毛布に包まれて
駄々を捏ねて泣きじゃくる
そこに烏があやしに来たの
大丈夫だよ、怖くないよ
立派な翼を広げてね
優しい声でこう言ったのよ
「ほら、朝だよ」
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