幼女ハンター!?
グッと涙を堪えつつ、走り去る幼女を見つめる俺CooLだわ。
そんなにも不審者っぽかっただろうか、棒とじゃれあって地面転がる俺… 不審者だわ、俺なら間違いなく通報してるわ。
しかし、幼女が走って逃げたってことは、逃げた先に大人がおるんかもしれん。
追いかけてみるか…
幼女追いかけるってもう単語がやべーな、幼女のお父さんお母さん殺されませんようにと祈りつつ。
棒を杖替わりに歩く。
登ったり下ったりしつつ幼女の走って行った方向に歩く。
おや?下りの斜面に窪みがあるな、危ない危ない。
迂回して、ふと窪みを見ると、 幼 女 発 見
「あー えーと お父さんやお母さん近くにいるかな?」
明らかに怯えながら首を横に振る幼女、これはもうだめかもしれんね。
その時『グゥ』と可愛らしい音が鳴った。
「もしかして、おなかすいてる?」
小さく頷いてる。
ショルダーバッグの中にバター入りのパンがあったな7個入りの、あと水のペットボトルも。
電車の中で食べようと思って買ったけど、人がいっぱいで結局食べれなかったやーつ。
そんなことはおいといて。
「よかったら、一緒にパン食べない?お水もあるよ」
パンを取り出して渡してみる。
渡されたパンをすんごい見てる、匂い嗅いだりしてるけど、警戒してるからか全然食べない。
同じものを取り出して、一口食べてみせる。
その様子をみて小さく食べる、すると大きく目を見開いて、凄い勢いで食べてく。
よっぽどおなかが空いてたんだろうなと、そしてそんな勢いよく食べると詰まるぞ。
案の定、詰まらせてたので水を飲ませてあげた。
落ち着いたので自分のパンを食べようとしたら、幼女が食いかけのパンを見ながら一緒に口を開けてるではないか。これは食べにくい。
「えーと、まだ食べたい?」
凄い勢いで頷いたので、もう一個新しいパンを渡してあげた。そしてものすごい勢いで食べた俺が。
だって絶対また食べにくくなるじゃん。周辺に食料あれば全部食べさせても問題ないけど。
スマホ見ても県外、周り見ても森の中、幼女見ても人並みの生活送れてる感じがしない。
つかこの幼女の服、どう見ても袋じゃん、本当にありがとうございました。
絶賛遭難中っぽいんだよなぁー、理由はわからんけど。つか駅までの記憶はあるのになんでこんなことになってんだろ?
食べ終わってこっちをじっと見つめる幼女、つかいつまでも幼女じゃ脳内幼女変換率が高くなるな。
「俺の名前は佐藤大輔って言うんだ、サトウでもダイスケでも好きな方で呼んでね、君のなまえ、教えてもらっていいかなー?」
「……ミ…ぅ」
「みう?」
「…ミルー…」