異世界転移!?
どうしてこうなった。落ちつけ俺。
俺は 佐藤 大輔 花も恥じらう28歳独身だ。趣味はネットにゲーム、ごくごく普通のオタクだ。
東京ドリームを夢見つつ、上京して駅に着いたら意識がブラックアウト
気がついたら森の中ってね、ま、まぁ最近は自然と都市の融合とか言ってたしね(現実逃避)
うん、ちゃんと覚えてるわ。
つまりここは…
どこよ
周りにはだれもいないし、あるのは木と草と苔、これが東京ジャングル
なわきゃない。ふふって笑っちゃうあたり、案外余裕あるんやなって自分で自分好きになっちゃいそうだったわ。
カコーン
「痛ったーーー!!」
突如後頭部を軽い木の棒で軽く叩かれた。
が、周りには誰もいない、あるのは近くに転がってる、俺の頭を叩いたであろう犯人木の棒だ。
上や周りを確認しつつ、やたらツルツルしている木の棒を拾う。
すごくに馴染む木の棒、長さは自分の身長が170ぐらいだから180ちょっとってとこだろうか。
棍ってやつかな?これはいいものだとわかる、わかんないけど。
「えーい!!」
とりあえずぶん投げた。さっきの恨みは忘れん。
放物線を描いてきれいに飛んでいく棒、やり投げの才能があったのかもしれん。
そして光る棒、気がついたらまた手の中にある。
「なにこれこわい」
もっかい今度は地面に捨ててみる。そして光って戻ってくる棒。
「…こっわ」
10回ぐらい繰り返したが離れない棒。いい加減こんなことしてる場合じゃないと思ったので、最後にありったけの力を込めてぶん投げてみた。
どうせ、今回も消えて手に戻って来るだろなんて考えてた時期が私にもありました。
棒は戻ってきました、投げた勢いを殺さず、むしろ加速しながら。そして流れるように叩かれる頬とスネ。
「あぶしッ!!すねえぇぇぇぇぇ」
スネを抑えながらへの字に倒れこむ。
いったい俺が何をしたというのか、不覚にもちょっと泣きそうになってしまった。
地面を転がりながら痛みが引くのを待つ。
不意に茂みからこちらを見る目と目が合う。
幼女?
髪はボサボサ服はボロボロ顔や手はドロドロ
いつまでも見つめあってるわけにもいかない、ここは大人の本気みせてやるぜ。
いそいそと立ち上がり。渾身の笑顔で。
「こんにちは、お嬢ちゃん、一人?おうちどこかな?」
ダッっと逃げ出す幼女
脳内に鳴り響くサイレン 事 案 発 生