頼ってとは言うが
楽しく書くことを目的としてます。
さて、頼ってと前回いったな。
あれは嘘だ。
というのもこの冒険者のバン、今のご主人ね。
そう、前回私の事をペットにして私はモンスターだけど一応ペットになった。
一応恩があるから助けてあげたいのだ。
つまりね、今コボルトの軍団に囲まれてるんだ。
「やばいぞ、どうするパラサイトミミック」
バンは言った。
いや、どうするって言っても仮に僕にいいアイデアがあったとしてね。
喋れないわけさ。
いや、ウルフとは喋れるが、あれはウルフ用の声だからな。
もっと研ぎ澄ませば人間に近い声になるかもだけど。
テレパシーとかないかなー!
*【テレパシー】 は 超能力熟練度が足りません。*
おや、何か頭に浮かんできた。
これは、俺みたいなバンピーでもわかるぜ。
異世界に来た冒険者が頭の中の声を頼りに冒険していく。
一時期俺もそんなお話にのめりこんだものだ。
何か他の意思疎通手段はないか?
僕は頭の中の声に尋ねてみる。
*パラサイトミミック は 頭の中の声 に 対して 助けを求めた *
*何も起こらなかった *
なんじゃこりゃ。
なんか俺の知ってる親切なメッセージじゃないぞ。
その時いきなり真っ暗な世界にいた。
(転生爺じゃ、ふぉふぉふぉ、お前をパラサイトミミックにしたのは誤算じゃった、それなりに人の役に立つ手段があったというのに、労働者、魔術の実験台、エトセトラ……あとエトセトラ)
やだよそんなの。
実験台よりかましだ。
(まぁ村人くらいになら普通にしてやれたんだがな、まぁ愚かさを悔いるがいい)
それだけか?
というかあんたのミスもあるんじゃ?
(ぎくり! )
お前!!
(まぁまて、さっきのメッセージを見たじゃろ、あれをな用意したんじゃ、お主が見てた小説を見て思いついたのだ、あれはいいものじゃな、ちょっとアレンジしたがな)
それはありがたい。
(情報は力だ、あとは何も能力あげぬからの)
それはちょっと、あー遠くなっていく。
いつの間にか会話の世界から戻ってきたのか現実に戻る。
「ひええ、助けてくれ、パラダイスミミック」
バンは叫んだ。
違う、違う、そうじゃ、そうじゃない。
君を死なせない 俺は逃げれない
* パラサイトミミックは 叫んだ 名前が違うよ!! *
さて、そんなことより、頭の声よ!
状況を打開する策を教えろ!
* オマエナマイキダナ *
そんなひどい。
ちょっと待ってくれ、こんなバカなことがあるか。
唯一貰った能力のシステムに自我があるなんて。
* オシエテヤロウ アノネ オマエガゴシュジンニチカラオクレ *
その喋り方聞き取りにくいんだが。
まぁいい、力を注入か。
やってみるぞ!
* 特技 力を注入を発動できそう *
yes no のパターンじゃないのね。
できそうな感じか、よし。
「おや、力が湧いてくる」
バンはコボルトの攻撃を盾で受けながら感じた。
周りを囲んだコボルト。
*見つめあう、バンとコボルト そして張り付くミミック その頭の中の声 その声を作った爺。 *
悪いがナレーションに入ってこないでくれないか。
よしご主人いけ!
バンは、ミミックの言葉を感じ取ったかのように盾でコボルトを振り払い敵を切り伏せる。
まさに、熟練冒険者だ。
もしかすると、エネルギー不足だったせいかも。
ていうか、このピンチが俺のせいな確率は?
* 100% *
俺と出会ったからって意味ならな、だけど戦いにおいてのことだけで考えてくれ。
* 100% エネルギーヲスウ カトウセイブツ *
言葉足らずだが、つまり俺がご主人のエネルギー吸いすぎたわけか。
バンは懲りたのか、街へ帰った。
そのあとなかなか良いイベントに遭遇するのだが、次回だ。