哲学する卵
割れた卵の殻から
世界を見渡す日常の
非現実的な考察をする
あわび
雛はあわびとして
あわびは雛として
取り替えられて
生きることの
意味を知る
それは自画像の
異なる自我から生まれる
敬虔な経験
道徳などう解く問題
非常識な道路標識
識別可能な暗号資産
宇宙の日常に驚く
人類の最期
晩餐会にバンザイする
老人の群れ
若人の怒り
乳幼児の叫び
矢印の無印
今日の驚愕
学問する犬
弔う猫
祝福するトカゲ
怪獣の散歩の
草木も生えない笑いの記号論
哲学する卵に
教鞭をとる
人の愚かしさに
雛でありあわびである
哲学者はおならをする